明治HDが粉ミルクで米国進出へ、ネスレやダノンなど大手に挑む
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今回の粉ミルク不足で輸入規制が緩和されるのですね。
日本の粉ミルクは品質も使い勝手(キューブ型など)もすばらしいので、米国でも受け入れられるのではと思いますが、どうでしょう。Bloombergの記事にも詳細は書かれていますが、粉ミルクのブランドを変えたくないという母親心理は事実としてありますが、現在は米国での最大のシェアをもつアボット社の粉ミルクの販売停止がされた結果の品不足ですので、消費者としてはそのようなことは言っておれず、使い慣れていないブランドも購入されるチャンスだと思います。
販売が停止されていたのは、アボット社のスタージス工場で製造された「シミラック」等の粉ミルク製品で、摂取した乳児4人がクロノバクター属菌によって体調を崩して2人が死亡したことから、アボット社は「シミラック」を含む乳児用主力製品を回収しました。これが直接の不足原因です。
しかし、アボット社工場への査察においては細菌汚染の明確な証拠は見つかっていません。一方で、健康被害を受けた乳児4名の家を調査では、乳児4人の家での未開封のアボット社粉ミルク容器へのテストでクロノバクター属は検出されず、3つの開いた容器の1つからは検出されました。検出された容器にはクロノバクター属の2つの異なる菌株が含まれ、その内の1つは乳児の感染を引き起こした菌株と一致していたとされます。
これまでの調査からは、アボット社に重大な瑕疵が存在しない可能性が高いと思われますが、少なくとも菌の混入があったことは事実ですから、製造メーカーに莫大な損害賠償請求が争われる可能性は十分にあります。
粉ミルクは無菌で製造することが難しく、また調整時にスプーンを通じての菌の混入も避けられません。そのため、調整時には「70℃以上のお湯で溶かす」ように決められているはずですが、この徹底を消費者に求めるだけの努力をしたかが問われるという「消費者保護」への対応の問題です。
米国で消費者保護の対応を誤り、何十億円~何千億円規模の訴訟に直面するケースが繰り返し起こっています。日本企業は、こういった点に免疫がないところが多いことから注意が必要でしょう。