坪田ラボの坪田社長「近視向け眼鏡型機器を開発」
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慶大眼科の前教授である坪田先生のベンチャー「坪田ラボ」が東証グロース上場しました。坪田先生は近視の研究で有名な方で、坪田ラボでは慶大時代の研究成果の社会実装が進められているところです。
https://tsubota-lab.com/
近年、近視の急激な増加が深刻な問題となっていますが、これは小児近視の増加によるところが大きいです。その主な病態として、眼球が成長する小児期において眼軸長(角膜頂点から網膜までの長さ)の伸長が過度な傾向にあることが知られています。近視は世界で最も有病率の高い疾患であると言われることもあります。
坪田先生らは、ある波長の紫外線(360-400nmの光:バイオレット光)への曝露がEGR1という遺伝子を介して眼軸長伸長を抑制することを発見しました。バイオレット光は室内照明にほとんど含まれませんが、屋外環境では太陽光に十分に含まれています。
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2016/12/26/28-19271/
坪田ラボでは、バイオレットLEDを搭載した近視進行抑制メガネを開発中です。メガネが視力矯正の道具のみならず、近視の抑制をする治療法の役割まで持つようになる非常に画期的で意欲的な発明です。
コロナ禍の影響で小児の眼軸長はさらに伸長傾向にあり、小児近視が増加していることが報告されています。是非、今後の坪田ラボに期待したいところですが、最後に近視を防ぐための生活習慣を3つ挙げておきます。
① 外遊びをする(出来れば2時間以上)。
② 読み書きの際は30㎝以上離して作業する。
③ 30分に一度は遠くを見る習慣をつける。22/3月期は売上高6.4億円、営業利益1.3億円、純利益1.5億円。来期予想は売上高12.7億円、営業利益2.6億円、純利益1.8億円となっています。以下資料のP.11~13を見ると開発パイプラインが順調に推移しているように見えます。同社は開発早期段階で一時金を受け取ったのち、マイルストーンで追加収益を得ていたため、バイオスタートアップでは珍しく早期から収益化に成功していました。
事業計画及び成長可能性に関する事項(専門分野ではない人が見てもわかるくらいの簡潔、かつ丁寧な資料でした)
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS82482/16947250/e037/49cf/8fa9/74c62dbddab6/140120220621583391.pdf