[20日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)貸し付けを手掛ける香港拠点のバベル・ファイナンスは20日、一部債務について返済猶予を確保したと発表した。同社は17日に暗号資産の引き出しと返還を停止していた。

世界的な金利上昇が続く中でリスク資産を手放す動きが加速しており、仮想通貨はここ数週間で急落し、ビットコインの価格は年初の半分以下に沈んでいる。

暗号資産の貸し付け業者は個人から仮想通貨の預金を集めた上で再投資し、2桁台のリターンを生み出すと宣伝している。ただ、最近の市場の混乱で顧客資産を返還できない状況となっている。

バベルは自社の流動性状況を把握するために経営実態を緊急に精査したと説明。「顧客への法的義務を積極的に果たし、流動性リスクのさらなる波及・拡散を防ぐよう努める」とした。

同社は主要な仮想通貨であるビットコインとイーサリウム、法定通貨に価値を連動させるステーブルコインのみを取り扱っており、顧客は500人に上る。