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NewsPicks編集部のオリジナルニュース連載。いま知りたい注目ニュースを、わかりやすい解説や当事者インタビューなどでお届けする。
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購買支援サイト「価格.com」や、グルメサイト「食べログ」など認知度の高いWebサービスを複数運営。収入は掲載店からの手数料や広告、有料課金等。オンライン展開が中心のファイナンス事業も開始。
業種
特化型サイト
時価総額
3,632 億円
業績
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日本でアルゴリズムやプラットフォームに対してこのような判決が下ったのは初めてですが、世界で見ると遅れていると言えます。この流れは今後も加速し、プラットフォームビジネスは今までのように利益を享受できなくなると思われます。
Web3への流れも大きな意味では同じ文脈。
それはプラットフォーム型ビジネスの根幹に関わる司法態度の大転換だからです。
そしてプラットフォーム型ビジネスが、市井の人々の生活にも、経済規模的にも多大な存在だからです。
これは日本に限らず、むしろ日本は後手に回っているほうですが、要するに大転換とは、プラットフォーマーはこれまでほぼ自由にルールを決めれて、かつその公開義務は無かった、がいま社会の要請を受けて、透明性と社会(ユーザ)との対話をすべし、と変わったということ。
これは不可逆的な世界的潮流であり、この個社の問題もあろうが、プラットフォーム型ビジネス全般に対する社会における位置付けの変化として捉えるべき問題でしょう。だから大問題。
2019年のアルゴリズム改定を巡って長期に渡って争われている裁判ですが、最も大事なのは、今回の判決が当事者間だけでない波紋を広げそうなことです。
というのも、今日あらゆるサービスやアプリ上で様々なアルゴリズムが使われています。アルゴリズム変更によってステークホルダーが不利益を被るということは色々な場面で考えられ、今回の判決はそうなった際の参考にもなりそうです。
判決の保つ意味を、専門家の解説も交えてお届けします。
もうプラットフォーム優勢時代は終わりに向かい、オープンに開発していく時代ですかね。情報の非対称性でエグい成長を遂げるのはもう誰も望んでいないのかもしれません。
そもそも、食べログに依存してチェーンの出店攻勢かけずに顧客を自分達で獲得していけよという話だし、消費者も自分で考えて選ぼうよという話でもあるし、社会全体とし思考停止に向かっている感は否めません。
企業経営は何を目指すべきなのか、倫理の時代ですね。ある意味平和の裏返しでしょう。
「アルゴリズムの透明性」は、EUやアメリカの議会・政府を中心に盛んに議論され始めていますが、日本では唯一「デジタルプラットフォーム取引透明化法」において5つの巨大プラットフォームに一部の情報開示を求めるものに留まってきました。それが、今回の裁判によって、優越的地位にある事業者のアルゴリズム変更に不合理性や不透明性があった場合にこれが違法になりうることが明らかにされ、日本では立法や行政ではなく、司法が「アルゴリズムの透明性」を実務的な議論の俎上に載せました。
もちろん、本件は控訴されており、判決は確定していませんので引き続き注視すべきものですが、今後の実務に少なからぬ影響を与えると考えます。
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えっ…??マジで? アルゴリズム変更で不当とかあるの?? Googleや YouTubeのアルゴ変更も損害賠償請求できる? これは要注視
「食べログ」で評点を不当に下げられ客が激減したとして、「韓流村」が6億3905万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は16日、約3840万円の賠償を命じた。
・掲載店舗側もある種、食べログに掲載されることで自社Webサイトがあってもなくてもプロモーション効果は大きいだろう。
・一方で、この手のサイトは点数がどのように設定されているか?は最重要なポイントでかつ、食べログなどのサイトが生んでいる唯一の付加価値と言っても過言ではない。ここに疑義が生まれると、利用者にとっても掲載店舗にとっても掲載自体が不利益ということになる。ホットペッパーグルメなどの代替手段もある。
・しかも、近年ではGoogle MAPなどでもかなりレビュー機能が充実してきたこともあって、食べログが点数評価で恣意的な運用を続けている、などと思われるようだと利用者にとっても利用するメリットが失われていくことになる。たとえば、Google検索で現在地オンにして居酒屋と調べれば、近隣の居酒屋候補が出てくるがこれはGoogleの評価が付いていたりする。わざわざ、食べログを利用するためには食べログの点数評価や掲載における恣意性が無いことがより一層求められるのではないか。
端的に言ってしまえば、食べログの真の付加価値とは何ですか?という話でもある。
美味しさ+雰囲気=点数
美味しさ+雰囲気+立地=点数
美味しさ+雰囲気+立地+人の多さ=点数
これ、自分が何を大切にするかで決まりますよね。例えば、自分でアルゴリズムが作れたらどうなんでしょう。美味しさを重視するなら美味しさ100%、雰囲気もなら20%雰囲気残り美味しさとか。
個人の主観でつけている評価の総合点がお店の評価なのだから、チェーンかどうかを大切にするかも個人の主観による気がするので、一律でアルゴリズムを変える、その変わった結果に客が従うという構図も変な気がします。