【3分解説】なぜ食べログ「敗訴」は大問題なのか?
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プラットフォーム型ビジネスの利便性が重視され、プラットフォーマーが大きな力を持つようになりましたが、強大な力をもったプラットフォーマーが自由にルールを決められることに対する風当たりが強くなってきたのがここ数年。Z世代はほとんど食べログやその他のプラットフォーム上の情報を信じなくなり、プラットフォーム離れが進み始めました。
日本でアルゴリズムやプラットフォームに対してこのような判決が下ったのは初めてですが、世界で見ると遅れていると言えます。この流れは今後も加速し、プラットフォームビジネスは今までのように利益を享受できなくなると思われます。
Web3への流れも大きな意味では同じ文脈。なぜ大問題なのか?
それはプラットフォーム型ビジネスの根幹に関わる司法態度の大転換だからです。
そしてプラットフォーム型ビジネスが、市井の人々の生活にも、経済規模的にも多大な存在だからです。
これは日本に限らず、むしろ日本は後手に回っているほうですが、要するに大転換とは、プラットフォーマーはこれまでほぼ自由にルールを決めれて、かつその公開義務は無かった、がいま社会の要請を受けて、透明性と社会(ユーザ)との対話をすべし、と変わったということ。
これは不可逆的な世界的潮流であり、この個社の問題もあろうが、プラットフォーム型ビジネス全般に対する社会における位置付けの変化として捉えるべき問題でしょう。だから大問題。食べログのアルゴリズムを巡ってカカクコムが東京地裁で敗訴しました。
2019年のアルゴリズム改定を巡って長期に渡って争われている裁判ですが、最も大事なのは、今回の判決が当事者間だけでない波紋を広げそうなことです。
というのも、今日あらゆるサービスやアプリ上で様々なアルゴリズムが使われています。アルゴリズム変更によってステークホルダーが不利益を被るということは色々な場面で考えられ、今回の判決はそうなった際の参考にもなりそうです。
判決の保つ意味を、専門家の解説も交えてお届けします。