ウクライナの弾薬不足が深刻化 ロシアとの火力差10対1
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注目のコメント
砲も足りませんが、砲弾はもっと足りません。
砲戦はロシア軍のお家芸であり、日露戦争では、ロシア軍との撃ち合いで開戦2日後にして備蓄の砲弾が枯渇した日本は衝撃を受けました。それから、旅順や奉天会戦まで、ロシア軍による圧倒的な砲火力で犠牲を増やしながら、日本軍は歩兵の突撃で何とか打開しました。
1939年のノモンハンでの戦いでは、近代化されたソ連軍と戦い、やはり歩兵で打開しようとしましたが、失敗(日本軍の航空兵力は優勢)。圧倒的な砲火力と輸送力、それに戦車を持つようになっていたソ連軍には歯が立ちませんでした。
現在、ウクライナで、ロシア軍は1日5万発の砲弾を撃っているといいます。
ウクライナ軍が撃っているのは、1日5000発程度です。ウクライナ軍が持っている砲弾をかき集めても、もう10万発もないのではないでしょうか。
欧米諸国は、ウクライナ軍に大小5000ほどの砲門を供与してきています。しかし、いかんせん、弾が足りません。
米国が4月に供与したのが14万発、6月に新たに送ってくるといってるのが22万発です。とにかく米国頼みです。ヨーロッパ諸国は、保有している砲と砲弾は大部分はウクライナに供与しました。それくらい、欧米諸国は軍事に金をかけなくなっていました。
あとは、米国が増産して送ってくれる量にかかっています。
ロシアは、このペースでも、今年中くらいは備蓄が続くでしょう。さらに1年続いてもおかしくはありません。50年物の中古品であっても、不発弾は多いにしても、だいたいは飛ぶし、爆発します。
そういう(中古品の)物量で押してくるロシア軍と戦えるだけの経済、軍事支援を欧米諸国が送り続けるかどうかで結果は決まります。米国が1兆ドルほど出せば、何とかなるでしょう。
https://www.forumarmstrade.org/ukrainearms.html
2014年以来の欧米諸国のウクライナへの兵器の供与は、多岐にわたり、そもそも公開されていない情報も多いです。
砲といっても、様々な口径、種々の自走砲、戦車、地対空、地対艦、など多種多様ですが、ポーランドなどは戦車だけで二百数十、各種自走砲や多連装ロケットシステムなども200以上供与していますが、公開していない情報が多いです。東ヨーロッパの国々は出せるだけ出していますが、それでもやはり全然足りないです。塩崎さんのコメント「欧米諸国は、ウクライナ軍に大小5000ほどの砲門を供与してきています。」は間違いですね。牽引砲、自走砲を合わせても約200門しか供与されていません。携帯型の対戦車砲などと混同されているのでは。(詳細はOrixというデータベースがあるので参照↓)
宇軍は榴弾砲がないので、戦車を上に向けて撃ち始めてます。何故弾がないかというと、旧ソ連権とNATO諸国では弾の規格が違うから。だから榴弾砲もセットで送らないとだめだけど、欧州全体でも2000門しかないとも言われている。
宇軍は残りの砲を東部に集めているので、南部や北東部の奪還がなかなか進まない。日本は(予算不足で)弾はないけど、榴弾砲は大量にあるので日本が送るしかない事態になる可能性もある。
Orix 呼びかけへの応え:ウクライナへ供与される重装備(一覧)
https://spioenkopjp.blogspot.com/2022/04/blog-post_12.html?m=1
1日の砲撃数比較
https://twitter.com/iunomesu/status/1536139303662723072
日本の保有する「戦車及び火砲の現状(平成30年度末定数)の規模はそれぞれ約600両、約500両/門」
https://toyokeizai.net/articles/-/277333?page=3そろそろ日本もウクライナへ弾薬支援する時期がやってきたと感じます。日本の生産力を使って少なくともウクライナに数年、十数年支援できます。
世論はずっとウクライナ側に立っているし、このような武器輸出は大いに世論の支持を得られます。
アメリカ、ヨーロッパよりも日本の軍需産業の力をこの時に生かしていくと自民党の先生方、元軍人はこれから大いに主張してくると予感します。
問題はそのような支援は道義以外に何があるのでしょうか。
ウクライナ軍人は最後の一人まで戦死してその勇敢さを称えて、ウクライナはそれで何が得られるでしょうか。
ほんとうに戦争を長期化してウクライナはイラク、シリア以上に廃墟になった場合、イラクやシリアの復興にはまったく興味のないアメリカ、イギリスに変わって、日本はきっと支援するでしょうが、数千億ドル、数兆ドルの支出は日本として用意ができたでしょうか。