輝きを失う韓国コスメの株価
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非常に最もらしく、そういう側面もあるだろうと思いますが、アモーレパシフィック社が公開しているIR資料と付き合わせていくと、本動画で指摘されていることはあまり本質的ではなく、矛盾している点も散見されます。
パンデミックにより免税店が打撃を受けたと指摘されており、それはそうなのですが、化粧品に限らず観光および関連セクターが壊滅でしたので、化粧品だけではありません。免税店と限定せずに、化粧品と表現すべき点でしょう。
大韓航空の株価回復との比較も違和感が拭えません。そもそも、アモーレパシフィック株価は16年〜17年は高値圏で推移していましたが、19年には大きく下げ、8月は底値。コロナ禍の最中の2021年3月頃から半ばごろまでは株価が回復しています。したがって、コロナうんぬんが株価動向の主因ではなく、18〜19年の時点から何らかのネガティブ要因があったと考える方が適切かと思います。
同社を分析している株式アナリストのレポートでも読む方がより適切な分析を提供しているかとは思いますが、簡単にチャートと事実関係を並べただけでも、本動画は今のスナップショットを切り出し、コロナと観光回復という要素を強調しすぎた内容と言えるでしょう。
さらに言えば、アモーレパシフィックの利益の比率は国内が2/3から6割ほで推移しており、海外は伸び率も高いです。中国は同社海外事業の7割を占めますが、コロナ禍でも7%伸びたという事実があります。(FY2021IR資料参照)
むろん、アモーレパシフィックは化粧品だけで19ブランドもあるので、整理が必要な局面かとは思います。また、海外出店も急ピッチで進めた点に対する反動もあるでしょう。
また、Kソフトパワーが化粧商品人気の回復という分析は、単純すぎるように感じます。一定の影響はあると思いますが、回復の原動力として芸能人が使っているというだけではあまりに短期的な考察でしょう。
反面教師としては、もっともらしいが実はずれている言説がある可能性があることを承知した上で、データを見ていく必要があることを教えてくれています。
本件、丁寧にデータを解析して、動画での指摘事項とデータが語る事実関係のギャップについて、ケーススタディとして「トピックス」で扱ってみようと思います。アメリカではセレブが作ったコスメやアパレルが人気になるのは型化しているので、韓国アーティストがアメリカでメジャーになればそのアーティストが作ったブランドが人気になるのは十分あり得るのではないでしょうか。コスメやヘアケアは肌質・髪質の問題からアジア系アメリカ人全般に受け入れられ易い可能性もありますし