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昨年7月の段階で、配信資料に関する技術情報として気象庁から情報提供されていた内容となります。長周期地震動階級3というのは、実は震度でいうと6相当の激しい揺れです(加速度や周期が違うため単純な比較はできませんが、人が立っているのが困難になったり、固定されていない家具が移動したりする点で同じです)。
超高層マンションも珍しくない昨今、特に発生が懸念される南海トラフ地震でも長周期地震動が発生し、高層ビルでの長周期地震動による被害や、石油タンクのスロッシング(湯を張ったタライを左右に動かすと、ある周期にしたところで共鳴してあふれますが、あれと同じ原理です)が発生するとみられています。20年ほど前に流行った免震構造も、ゴムを重ねて短い周期の揺れを取り除いているだけなので、長周期地震動を得意としているわけではありません。上手く免振できず、大きな揺れとなることもありそうです。制震についても長周期地震動をプログラムに入れておく必要があります。
最近では今年3月の福島県沖での地震の際、宮城県や福島県、また山形の置賜地方でも長周期地震動階級3以上を観測しており、こうした地震があると震源の近くを中心に長周期地震動にも注意が必要ということになります。

また、緊急地震速報への対応に合わせいままで気象庁のホームページの奥底で隠れていた長周期地震動の観測状況もきちんと地震情報として発表されることとなる模様です。長周期地震動階級と、自宅や職場での揺れの大きさの違いを普段から確認しておくと、いざとなったときにどの程度の揺れになりそうなのかを把握しやすいと思います。高層マンションにお住まいの方は、ぜひチェックする習慣をつけるようお願いいたします。
気象庁による新基準では、震度3以下の地域でも速報の対象になる可能性があるとのこと。

今後の地震に備え、物資の準備だけでなく速報の階級などの知識の備えも怠らないようにしたいです。