The Vergeのインタビューでは、今後は女性を支援する社会活動に力点を移す予定と言っています。徐々に活動が目立たなくなっていたので、「ああ、やっぱりね」という感じで受け取られているようです。メタがSNS/広告ビジネスからメタバースに移行する節目で、この世代の自分では務まらないと思ったのではないかと思います。(もしかして、メタバースなんてアホかいな、やってられんわ、と密かに思ったのかもしれません。)彼女は、この20年、 グーグル→FBで「ネット広告ビジネス」時代を作り上げてきた人なので、時代の潮目を感じます。
WSJよ「戦友」りザッカーバーグに向けた彼女の言葉です。 “He sometimes says that we grew up together, and we have,” she wrote. “In the critical moments of my life, in the highest highs and in the depths of true lows, I have never had to turn to Mark, because he was already there.”
https://www.theverge.com/2022/6/1/23150749/sheryl-sandberg-interview-stepping-down-meta-facebook-coo
私は彼女よりもさらに年上で、いまいちメタバースにエキサイトできない、これはもっと下の世代でないとわからないな、と痛感しているので、少々わかるような気がします。
今後メタは、ザッカーバーグにますます権力が集中する構造になるようです。
総じて、よくここまで持ったものだという感想が大きい。
まだ二十歳そこそこで、当時はまだテック業界でも札付きの生意気で変わり者だったザッカーバーグ氏にだいぶ歳上のナンバー2として支えるというのは並大抵の事では無かったであろう事は想像に難くない。
プライベートでも配偶者を事故で無くす壮絶な経験も経てなお気丈に仕事に撤し、女性では唯一のビッグテック経営者としての存在感を活かして従来業界に女性が少ない問題も踏まえて積極的に女性の社会進出について積極的に発信をしてきた事の功績も大きい。
唯一に近い汚点は、ロヒンギャ問題を経て先の大統領選をピークとした一連の反Facebook運動だろう。元ホワイトハウス住人でありながらあれを止めないまでももう少し緩和できなかったものかというのが、自他共に忸怩たる想いではなかろうか。
彼女に辞められてみてはじめて、ビッグテック経営者はそのガイカルチャー、アンチダイバーシティに再び悩まされるのではなかろうか。
バラ色だけの人生なんてものは無く、とてつもない絶望から、それでも人はなんとか立ち直ることができる、というメッセージは、多くの人を励ますものだと思います。
そして、サンドバーグ氏は苦難が明らかになったケースですが、そもそも、表面上、順風満帆であり続けるように見える人でも、想像もできない苦難を抱えていることは、ままあり、それこそ、楽な人生なんて無い、外から見ただけでどうこう言えるものではないと、わたくしは思います。
サービス提供企業のお仕事はやりきったって感じなんですかねー。
後半はプライバシーやサードパーティクッキー問題で苦境に立たされましたが、ネット広告市場を切り開いた功績は色褪せることはないでしょう
“He sometimes says that we grew up together, and we have,” she wrote. “In the critical moments of my life, in the highest highs and in the depths of true lows, I have never had to turn to Mark, because he was already there.”
リーンインを通じ生き方や働き方を語るシェリル、
ご主人の喪に服したあとの気丈な振る舞い、
女性リーダーとしても多くの人に影響を与え、ロールモデルでしたね、
一つの時代の終わりですね。大変お疲れ様でした。