国民審査 “在外の日本人が投票できないのは違憲” 最高裁判決
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当然の判決です。一審も二審も違憲性は認めていました。
そもそも、国民審査ではなく国政選挙の在外投票も、裁判所が過去に違憲判決を出して初めて全面的に可能になりました。
今回も、結局はオペレーションコストの問題で無視されてきた在外国民審査について、裁判所が国会に是正を求めた形になります。こういうのは、コスパが常に問題になるので司法の番人が動いてくれないと前に進まないんですよねえ海外で3回ほど国政選挙の投票をしたことがあります。確かに衆院選挙と同時に行われる国民審査は出来なかったですね。仮にこの現状が改善されたとして、各裁判官の実績や考え方の情報が、在外投票者にしっかり届くシステムが求められます。
海外支局にいた時、在外投票者は何を基準に選ぶのか・・・という企画を放送したことがあります。当時はまだネット選挙運動解禁前で、選挙期間中の候補者の主張は「選挙公報」だけが頼りのはずでした。しかし、当時のNY領事館スタッフに聞くと、世界中にいる日本の有権者に一律に届くことが原則で、航空便の多いNYや上海、北京とアフリカの内陸地を、同じタイミングでは届けられないため、実際には送られてこないという話でした。ではインターネットで届ければ?この問いには、数年に1度しかない国政選挙のためのインフラ整備とその維持コストが課題で、最後は「管轄は総務省ですね」とタテ割り事情も加わり不可能とのことでした。結果、当時の領事館の投票所入口には、候補者や政党の情報を得るため、日本の「新聞」が置かれるという状況でした。
※2014年衆院選から「選挙公報」のネット閲覧が実施
国民審査ともなると、さらに判断する情報が「少ない」のが現実だと思います。いまはネット選挙が解禁され、候補者の主張や政策は海外でも手に入るようになりました。最高裁の裁判官という極めて重く重要な判断を行う役職者の情報は、広く共有されるべきだと思います。アメリカの最高裁判事の選出は、政治的かつ宗教的な意味でも重要視され、連日大きなニュースになります。審査のあり方や制度が違うため比較は難しいでしょうが、有権者が判断するべき「情報」を得ている点では、日本とは違う様相です。