[ダボス(スイス) 23日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は23日、ロシアのウクライナ侵攻を受けたエネルギー安全保障上の危機で、化石燃料への依存が高まってはならないと主張した。

世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で述べた。

再生可能エネルギーや原子力発電などに適切な投資を行えば、エネルギー不足と、化石燃料の温室効果ガス排出に伴う気候変動加速の間で選択を迫られる必要はなくなると指摘。

「短期的には化石燃料が必要だが、現状を言い訳にして一部の投資を正当化し未来を固定してはならない」と述べた。

IEAは昨年、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするには、化石燃料事業への新規投資を禁止すべきとの報告書をまとめている。

事務局長は、短期的な需要があるため、伝統的なエネルギー源から直ちに脱却することはできないが、追加の輸出能力のある生産国が「貢献」することを期待すると述べた。