[ベルリン 23日 ロイター] - 独IFO経済研究所が23日発表した5月の業況指数は93.0と、前月の91.9から予想外に上昇した。

高インフレ、供給網の問題、ウクライナ戦争にもかかわらず、底堅さを示した。サービス部門が上向いた。

ロイターがまとめた市場予想は91.4だった。

IFOのエコノミスト、クラウス・ボールラーベ氏はロイターに、現時点でドイツが景気後退に陥る兆しはないと述べた。新型コロナウイルス規制の緩和で観光や接客などのサービス業が恩恵を受けているという。

ただ工業製品の需要が大幅に減退しており、製造業や小売業で供給問題が続いていると指摘した。「供給制約に緩和の兆しは見えない」という。

製造業の輸出見通しは若干上向いたものの、高揚感には程遠いと述べた。

20日発表した4月の生産者物価指数(PPI)は前年比上昇率が33.5%に加速し、過去最高を更新した。ウクライナ戦争の影響でエネルギー価格が大幅に上昇した。

ハウク・アウハウザー・ランペのアレクサンダー・クルーガー氏は、インフレと供給制約が新型コロナ後の消費ブームを脅かしていると指摘。「今年下半期に経済が力強く復活するという見方には、ますます大きな疑問符が付く」と述べた。

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