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【今回の成果のまとめ】
1. 正確には約400万倍のコンパクトな天体があることが知られていたが、今回初めてそれがブラックホールであることを確認。その視覚化に成功。
2. 地球から最も近い巨大ブラックホールの存在を確認。
3. ブラックホールのような極端に強い重力場においても一般相対性理論が正しいことがあらためて検証された。
4. M87の母銀河は楕円銀河、天の川は円盤銀河。つまり銀河の形状によらずその中心には巨大ブラックホールが存在することが確認された。
5. いて座Aスターは太陽約400万倍であることを改めて確認。
【なぜ2例目となったのか?】
いて座AスターはM87に比べると地球からの距離が圧倒的に近いのになぜ2例目となったのか?いて座Aスターの画像はM87のブラックホール画像に比べると分単位で変わるほど短い時間間隔で変動していることがEHTチーム内では知られていた。地球に届く電波の変動の典型的な時間は、ざっくり言えばブラックホールの直径を光速で割ったものに等しい。光速は不変であり、いて座Aスターの直径はM87のブラックホールに比べて非常に小さいため、変動時間も非常に早くなる。変動の時間が早いと同じ条件、同じタイミングの画像を積み重ねて解像度を上げるEHTの手法だと確信を得るに十分なデータを取るのに時間がかかる。そのため2例目となった。
【今後の課題】
1. EHTのターゲットとなるブラックホールは実は他にも二つ候補がある。これらの撮像は大きな課題だろう。
2. M87のブラックホールからもいて座Aスターからもジェットの放射が見られている。ジェット放射機構の解明。
3. 実はブラックホールは回転(スピン)していると考えられている。ブラックホールスピンの証拠を得られるのか。
【参考文献】
1. 国立天文台研究成果発表
https://youtu.be/ZvvxaSHrGdo
2. 2019年のM87巨大ブラックホール撮像解説記事
https://newspicks.com/news/3810111
https://www.nao.ac.jp/news/science/2022/20220512-eht.html
※撮影画像 繋がりにくいです。
【以下、会見後改稿】
撮影されたブラックホールは、天の川銀河の中心部にある「いて座A*(エースター)」と呼ばれる天体です。質量は太陽の400万倍と見積もられています。
今回は「ブラックホール」を撮影するため、世界各地の電波望遠鏡を結合し、地球サイズの望遠鏡にする国際協力プロジェクトで撮影されたものです。同時刻に世界6か所にある8台の電波望遠鏡で観測したデータを1カ所に集め、コンピュータで合成して作成されました。合成には5年の歳月を要し、20万枚の画像から1万枚を選び出し、それを平均して作られたということです。
この映像は、天の川銀河の中心にブラックホールが存在するという初めての直接的な証拠で、リングの大きさはアインシュタインの一般相対性理論が予言した大きさと一致しているということです。
プロジェクトにはアメリカ・ドイツをはじめ世界21か国・地域の80の研究機関が参加、発表も日本・アメリカ・ドイツ・メキシコ・チリ・中国・台湾の7か国・地域で同時に行われました。
「いて座A*(エースター)」は、数分のうちに
激しく変化する特徴があるということで、プロジェクトでは今後、動画の作成に取り組んでいきたいとしています。
プロジェクトでは2019年に世界で初めて楕円銀河M87の中心にある巨大ブラックホールの撮影に成功しています。
ただ、近づいていいのかな。未知の世界でも踏み込みすぎていいのかな。「不死身」だったり、「ブラックホールとの接触」だったり、触れてもいい許容範囲を超えていたらどうなるだろう…と思うようになりました。ただまた新たな発見ができたら素敵ですね。
【記者会見】イベント・ホライズン・テレスコープによる研究成果発表
https://www.youtube.com/watch?v=ZvvxaSHrGdo
死ぬまでにブラックホールが観られたらいいなぁと思うけど、多分見ることは不可能なんだろうなぁ
記事📝
https://newspicks.com/news/7054016/
音声🎧
https://newspicks.com/live-movie/2069/