ドルが131.25円超え、20年ぶり円安水準更新=東京外為市場
コメント
選択しているユーザー
注目のコメント
Invest in kishidaスピーチで1000兆円の投資原資を「潜在力」と岸田首相は表現しました。今の日本の現状を踏まえれば仮に企図した通りに貯蓄から投資が進んだとして、その目的地が円建て資産である保証は全くないと思うのですが、その辺りのリスク感覚がどうなっているのか興味深いです。
現預金の5%が外貨に動くだけでも(その結果として実現される外貨比率はそれでも10%未満)50兆円と経常黒字数年分になります。そのように誘導したいのであれば別に良いのですが。働いて生み出したモノやサービスの対価として国民が受け取って使うお金にはモノとサービスの価値の裏付けがありますが、日銀が“輪転機を回して刷った”お金で政府から実質的に国債を直接購入して政府に渡すお金には、モノとサービスの裏付けがありません。そうしたお金を世の中に流し続ければ、モノとサービスの取引量と比べてお金の量が増え続けますから、増えたお金は価値が下がって円安が起き、やがてインフレに結び付く。黒田バズーカ以来日本銀行が取って来た政策は、そうした円の価値の毀損策。
元々の発想は、日銀がこうした政策を続けてインフレが来ると国民が信じれば、物価が上がる前にモノやサービスを買っておこう、設備投資をしておこうというので需要が増えるというものでした。ところが実際に起きたのは、インフレが心配で国民が却って節約する現象です。
円安で企業が儲かるとの思惑で株が上がってお金持ちの消費が一旦盛り上がりはしたものの、それで日本の成長率が上がるわけではありません。日銀が演出する低金利をいいことに借金を増やした政府の利払い負担を考えると、日銀はもはや金利を上げることが出来ません。円安は全体として日本経済にプラス、インフレは起きても一時的と主張して、日銀は遂に、金利を抑えるために無制限に国債を買うと言い出しました。これはいわば無制限の円の毀損策。それがいよいよ功を奏して来た訳ですね・・・
いくらなんでもそろそろ止まっていいはずですが、さてどこまで行くものか。円安が過度のインフレに結び付き、日銀がインフレ抑制と政府の利払い抑制の狭間でジレンマに陥らないよう祈るばかりです (・・;