Airbnbの創造的な経営手法がとても興味深いです。実際この方針が示されてからAirbnbの求人ページのPVが急増しているそうです。The great resignation(大退職時代)とも言われる仕事の在り方を再考するムーブメントが止まらないなか、いち早く大胆な人事戦略を打ち出し、潜在的な将来従業員の注目を集める手法はさすがです。 この方針においてもう一つ注目すべきなのは”live anywhere, work anywhere”というブライアン・チェスキーCEOから発信された言葉です。work anywhereだけでなく、それよりも先にlive anywhereが来ているところがポイントだと思います。Airbnbは働くことと同時に、あるいはそれ以上に一人一人の生活や人生を重視していることを言葉から感じることができます。 まさに従業員の立場に立った共感を呼ぶコンセプトです。こうしたところにもAirbnbの創造的経営の一面が出ていると思いました。
言うは易しだが、会社と従業員には強固な信頼関係と、成熟したマネジメントが求められるわけで、単に仕組みの話題だけに止まらず、エアビーのこのチャレンジは注目だ。
一方記事にある通り、社会全体のテレワーク推進がエアビー自体のビジネスにプラスに働くことに加えて、エアビー社員が全世界に散らばることで、旅を生業とするチームメンバーの顧客視点が強化されるという育成効果も期待できるのではないかと思う。
結果、サービスの向上や新規事業アイデアの発見などに繋がると、会社としてのイノベーションのエコシステムになる可能性がある。一石二鳥な取り組みとなる可能性を秘めていて、とてもワクワクする。
これは参考にせねば!こういうことをやっていかんと!
この方針においてもう一つ注目すべきなのは”live anywhere, work anywhere”というブライアン・チェスキーCEOから発信された言葉です。work anywhereだけでなく、それよりも先にlive anywhereが来ているところがポイントだと思います。Airbnbは働くことと同時に、あるいはそれ以上に一人一人の生活や人生を重視していることを言葉から感じることができます。
まさに従業員の立場に立った共感を呼ぶコンセプトです。こうしたところにもAirbnbの創造的経営の一面が出ていると思いました。
従業員は約150名ですが、そのうちの3割は、首都圏(1都3県)以外に居住しています。コロナ禍になってからコスト削減の意味もあって、全員分の座席を確保したオフィスはなくしたので、原則フルリモート。従業員の4割は外国籍。
でも、全員が集まる機会は定期的に持とうと思っている。
旅する会社、旅する従業員! そしてダイバーシティ!^^
▼日本全国 旅する会社(というタイトルで以前、日経に書いたコラム)
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO60982780Q0A630C2XY0000/
しかし、問題がありまして、日本国内に制限していない結果、税金の扱いが難しい。
三つ目の90日というのもビザや税制等のコンプライアンスを勘案してのことと推察される。
今のところ、それぞれがキチンと各国の税法に基づいて申告するようにとしているが、大きな会社となると法人としての責任も問われるため、ありたい姿、あるべき姿と世界のルールにはギャップがあるよなというのは日々感じるところ。
何か脱法行為や違法行為をしたいわけではないわけだから、新しい取り組みをしようと思う時には、常にコンプライアンスリテラシーは求められる。
<追記>
仕事サボってとかはありません。時間の拘束はありませんが、パフォーマンス出ないと1年契約なので次年度に契約更新されないだけ。海外でも似たようなものです。こんな自由にしたらサボる人いるのではという発想は雇用規制の強い日本的な思想です。むしろ問題は、とはいえ近くにいるほうがマネージャーとしてもプロモーションしやすいので、パフォーマンスはリモートワーカーのほうがいいのに、なんとなくリモートワーカーの方がプロモーションしにくいという課題はありそう。
人が人を評価するのは難しい。
Airbnbで2週間ごとに場所を転々と変えながら仕事をするというCEO。顧客視点で自社サービスをブラシュアップできそうです。
その結果もあるでしょうが、基本的に、
1.世界中から高学歴で優秀な社員を選別する
ことが可能になります。同時に、
2.仕事の規律が一定程度確立している
ことがそれぞれの場所での仕事を行える要因でもあることを無視してはいけません。
組織が機能しなければ、それぞれの雇用もありませんからね。
加えて、
3.市場についてのフィードバック情報を増やして事業改善・開発に活かす
ことも目指していると思われます。
つまり、規律的に動ける優秀な社員を選別し、かつ、事業を発展させるために行われた周到な施策であるということかと思います。
しかし、別な言い方をすれば、これが思ったような効果が見込めなければ、変更もあると思います。Appleが出社の再開を示しているという記事中のリンクのように。逆に言えば、機能すれば定着もするかもしれませんね。しかし、これが組織のあり方を根本的に変える、みたいに考えるのは、冷静に判断する必要があると思います。
今回の決定もリモートワークの最終形態みたいな感じですが、なんといっても世界中にその住む場所が用意されている(エアビーの利用が進んでいる)というのが、大きいですよね。かつ、利用者の20パーセントが1ヶ月以上の滞在ということで、その人たちのことをより理解したり、ホストの方と交流したりするのは企業にとってもプラスが大きいと思いました。ここで働きたい…
日本では経験したことが無いのですが、先日アメリカでエアビを利用した際はホストの方が夕食と朝食を用意してくれました。予約ページにはそんなことは書いてなかったのに、特別だよ、といって用意してくれていました。ホテルに泊まっていては絶対に交わることのできない人たちとの温かな交流が生まれることも魅力の一つだと思いますし、その経験を従業員にも行わさせるなんていい会社だな、と思いました。
ふと思いましたが、会社の福利厚生でエアビに一年で〇日まで滞在してリモートワークしてよい、なんて制度があると面白いかも、と思いました。
こういった「制約の少ない働き方を推し進めているかどうか」が、その企業の求人力に繋がるように思いました。
それと同時に、「制約の少ない働き方ができる職業」に対する人気なども今後変化していきそうですね。