日米、安保戦略共有で一致 米長官「核含め日本防衛」
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日本が侵略の危機に直面したとき、米国が通常戦力、核戦力のいずれの手段でも日本を守るという意思を確認できたことは良かった。「第三次世界大戦を回避するために核兵器の使用はしない」と米国にいわれたら、日本はそのままウクライナになってしまう。北海道、尖閣諸島の守りについて、不安は払拭できた。朝ロ、朝中関係は日増しに緊密になっており、ウクライナ戦争は、朝中ロの3か国の軍事と経済の協力関係強化を後押しするほうに働く。日本の安保環境は悪化している。
先月号の文藝春秋ではエマニュエル・トッドが、日本による核武装のすすめを寄稿している。趣旨は、米国の核の傘は幻想だというもの。同号には安倍元首相の各共同利用も寄稿されていたが、非核三原則を堅持しないのであれば、核武装そのものを検討している方が健全だと感じた。
以前は、北欧のように重武装、中立国という選択肢があったが、スウェーデンやフィンランドのようなロシアと歴戦の強者国さえ、NATOの傘に入ろうという時代に、中立国化をしても結局は何も変わらない。むしろ、韓国、台湾、日本の核武装ドミノを嫌う中国がいるのだから、どのようにすれば日本を守ることが出来るのか考えなければならない時代に来たと思う。
安保があるから大丈夫、在日米軍がいるから大丈夫という時代は終わりなのではないか。岸防衛大臣や安倍元総理の兄弟は、祖父である岸元首相の安全保障条約堅持だと思うが、ウクライナの戦争を見れば条約は破られるものということが身にしみて分かる。まして、攻撃力を持たず在日米軍の補完的な役割しかない自衛隊しか持たない日本では、米国が動かなければあっという間に降伏して、日本は米国の経済植民地から、中国の一地方として併合されるのではないか。
元維新党首の橋下弁護士がいうように、人命重視で占領を受け入れるというような馬鹿な議論が本当に成り立ってしまいそうな今の日本である。憲法9条が日本の平和を守るという護憲派の人もいるだろう。しかし、ウクライナ戦争によって世界史は変わった。1945年の第二次世界大戦後の世界平和の体制は崩れ新たな時代が始まっている。吉田茂や岸信介などが尽力した戦後日本の安全保障体制も老朽化している。今の国会議員は自らが知恵を絞り新しい枠組みや提案をしようとしない。お互いに批判ばかりで前に進まない。残念なことだと思う。