リリーが開発中の肥満治療薬、体重20%の減量に効果-後期臨床試験
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ここで紹介されているチルゼパチドという薬は、GLP-1とGIPと呼ばれる2種類のホルモン(いずれもインクレチンという大きな括りに属するホルモン)のように作用して働く薬です。GLP-1として働く薬はこれまでも使われていますが、両者の作用を持つ薬としては、はじめてのものになるかと思います。
このインクレチンと呼ばれるホルモンは、体の中のインスリンの分泌を助けて血糖値を下げるだけでなく、胃の動きを抑えるので、食事を摂れる量が減り、体重減少につながります。
この薬は、皮下注射しなければいけない点がインスリンや他のGLP-1作動薬同様、障壁になると思いますが、血糖値のコントロールおよび体重減少への効果は、第3相試験の結果で著しく見られており、今後重宝される薬になりうると思います。
今後の懸念点は、GLP-1作動薬同様、肥満のない方への不適切なダイエットのために自由診療や個人輸入で用いられうることです。そこに健康へのベネフィットは考えにくく、むしろ悪影響が考えられますが、すでにGLP-1作動薬でも行われており、懸念されます。
参考文献
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(21)01324-6/fulltext
注目のコメント
肥満治療薬としてGLP-1が有名ですが、この手の薬は食欲を減退させる効果で結果的にほぼ痩せるのですが、食欲がわかないネガティブな状態になるので、よほどの過食症で、肥満度が高すぎる人以外はあまりおすすめできないですね。
無理のない食習慣にして、ゆるやかにでも肥満を解消していくのが一番。余分な糖分を排出することで体重を減らすダパグリフロジンみたいな薬は全額自己負担で良いから入手しやすくして欲しいところ。
余分な糖分・ナトリウムの排出、血清尿酸値低下、腎臓・心臓保護。中年男性には欲しい要素が詰まってる。