イノベーションは「若者、バカ者、よそ者」から生まれる──と言われますが、SOMPOホールディングスは、ある意味で「よそ者」になった経験がある人（しかも二人も！）を社長にしました。

今回、SOMPOホールディングスの奥村新社長と、中核子会社・損害保険ジャパンの白川新社長へインタビューさせていただきました。二人とも一度自ら転職を選んだ人であり、スポーツマンという共通点もありました。

パナソニックHDの樋口泰行さん（パナソニック コネクト社長）も、松下にもいたため「出戻り」と言われますが、限りなくプロ経営者に近いですよね。

その意味でもSOMPOの新経営陣はよりユニークで、注目していきたいです。

日本の伝統的大企業といえば4年毎に社長が代わり、65歳から61歳に変わって「若返りをはかった」などの会見に苦笑する、というのが恒例行事でしたが、出戻り経験がある56歳と51歳に一気に移行するというのはかなりインパクトのある人事
「ダイバーシティ」が言われる中で、どうしても男女比の話が中心になりますが、「考え方」や「価値観」のダイバーシティという意味では、職歴の違いや年齢の方が大きい気はします

大きな伝統的な組織を本気で変えようと思ったときに、変化への適応スピードの速い外資系企業での経験を持っている方の経験は活用できるはずです。

ただし、日本の労働法の下では組織を一気呵成に変化させることはできないため、内部の論理を理解しながら、針の穴を通すような前進が必要となります。

内部と外部の両方の経験のある方が会社のかじ取りをするというのは、とても合理的な決定だと思いました。

SOMPOの勢いがここ数年すごいと感じていましたが、こういう企業風土があったのですね。企業は人なり。変革のマインドと体制があるか、ないか、で企業進化のスピードがまるで変わってくるという好例です。

大きな組織ほど根拠のない安心感を持ってしまうこともあります。このため、「淘汰される「恐怖心」」は持つことも、持ち続けることも大変なことです。
淘汰は予想もしないところから迫ってくるようになりました。だからこそ、生粋の生え抜きだけでは生き残れないという恐怖感を持っているのだと思います。

お二人が離職、復帰したのは10年以上も前で、「出戻り」が注目される以前でもあります。SOMPO HDがかなり前から危機感を抱いていた様子が窺い知れますね。

日本興亜との統合がらみの話はもうなかろう。
「大企業」「DX」ももちろんだが、損保は主要な保険料収入が自動車保険であり（利益率は低いが資産運用の規模のベース）そのメインは代理店。CASE対応と脱（超）代理店というのが最大の課題かもしれない。ただ、CVCに積極的な業界でもあり、変貌の可能性は大きいと思います。
　美術館は最上階。眺望も展示もいつも素晴らしい。ゴッホのひまわりもあります。
　
PS
DC証券のコスト高、手数料高はなんとかならないのか。

外の世界を知っていることよりも、外に出て大企業の看板を外した等身大の自分がタダのオッチャンであることを自覚していることが大事かと思います。

プロパー育ちの60歳超えたおじさん達は、本当にただのおじさんなので、偉くもなんともないし、凄くもなんともないということを自覚して、自分には何があるのだろうと試行錯誤するところから企業の持続は始まります。
どんなにクソだと思われている人でも、仲間は必ずいます。

これはまさに「異例」ですね。大企業が変われるかどうかは、「人事」の役割が一番重要だと常々感じてますが、まさに良い例かと思います。

サッカー人としての蛇足ですが、当時のサッカー育成年代ではちょっとした有名人だった埼玉の奥村3兄弟。名門・筑波大学サッカー部OBの1部上場企業社長は、恐らく初めてでは？サッカー界にもぜひ目を向けてください！