[ベルリン 28日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が28日発表した4月の欧州連合(EU)基準(HICP)の消費者物価指数(CPI)速報値は、前年同月比7.8%上昇した。3月の7.6%上昇から加速し、約40年ぶりの高水準を記録した。

ユーロ圏最大の経済規模を持つドイツのインフレ率は、ロシアによるウクライナ侵攻を受けた天然ガスなどのエネルギー価格上昇を受け、一段と上昇。ロイターがまとめたアナリスト予想の7.6%を上回った。

連邦統計庁によると、インフレ率がこの水準に達するのはイラン・イラク戦争の影響を受けた1981年秋以来。

バーデン・ビュルテンベルク州立銀行(LBBW)のアナリスト、エルマー・フォルカー氏は「ガソリン価格の下落を受け、インフレ圧力が若干緩和すると期待されていたが、今回も実現しなかった」とし、欧州中央銀行(ECB)は超緩和的な金融政策からの脱却をもはや躊躇(ちゅうちょ)できないことが示されたと述べた。

ドイツ政府のインフレ率見通しは2022年が6.1%、23年が2.8%。