[26日 ロイター] - 米グーグルの持ち株会社・アルファベットが26日発表した第1・四半期決算は、売上高が市場予想を下回った。広告収入は予想を上回ったものの、高インフレやサプライチェーンの問題、ロシアによるウクライナ侵攻を巡る懸念を背景に、他の部門の売上高の伸びは精彩を欠いた。

決算発表を受けてアルファベット株価は約2.5%下落した。

ルース・ポラット最高財務責任者(CFO)は、ウクライナ戦争によるロシアの広告事業停止などが動画共有サイト「ユーチューブ」の収入に大きな影響を及ぼしたと説明した。

2021年にロシアで稼いだ売上高は全体の1%だったという。

ウクライナ戦争の影響を受けた売上高がいつ上向くかを予想するのは難しいとし、米ドルの上昇も今四半期の売上高を圧迫するとの見通しを示した。

第1・四半期の売上高は680億1000万ドルと、前年同期比23%増加したものの、リフィニティブのまとめたアナリスト予想の681億ドルには届かなかった。

広告収入は546億6000万ドルで、予想の545億6000万ドルを小幅に上回った。ユーチューブの広告収入は69億ドルで、ファクトセットがまとめた市場予想の75億ドルを下回った。

クラウドコンピューティング事業の売上高は、前年同期比44%増の58億2100万ドルだった。

アプリやハードウェア、サブスクリプション収入などを含む「その他」の売上高は68億ドルと、予想の73億ドルを下回った。

利益は164億3600万ドル。1株当たり利益は24.62ドルと、市場予想の25.76ドルを下回った。

またアルファベットの取締役会は、新たに700億ドルの自社株買いを承認した。過去2年では810億ドル超の自社株買いを実施している。

インサイダー・インテリジェンスによると、グーグルは22年に世界のオンライン広告市場(6020億ドル規模)のシェア29%を握り、少なくとも12年連続で世界首位となる見通し。