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日本時間午前5時で開票率70%ほどですが、その時点で、
マクロン候補:54%
ルペン候補: 46%
くらいです。
 まだ開票結果が出ていないのは、都市部が多いので、マクロン大統領の再選となるでしょう。都市部はマクロン候補の方が優勢なところが多いです。
 前回2017年の大統領決戦投票もこの両者でしたが、その時は、
マクロン:ルペン=66%:34%
でした。
 前回と比べると、かなり差を詰められています。マクロン大統領の支持者が減ったというよりも、パリをはじめとする都市部の票が左翼のメランション候補に流れたこと、そしてメランション候補の支持者は決選投票では棄権したか、一部がルペン候補支持に回った、ということを反映しているでしょう。
 ルペン候補は地方部に浸透しましたが、彼女が党首を務める政党、国民連合は、国民議会で6議席しか持っていません。
 6月にある国民議会選挙で政界の再編がどこまで進むのかが興味深いところです。
 フランスの大統領は2期までなので、マクロン大統領は、あと5年間大統領を務めて退任することになります。その5年間で、これまで主張してきたような新自由主義的改革、法人税の減税や労働市場改革、年金など社会保障の削減を本当にやるのか、が、フランスの有権者の関心事でしょう。
そもそも支持者にすら一期だけで良いとまで言われていたマクロン大統領でした。コロナやロシア情勢が二期目につながる追い風になったように考えられます。

また、今後の国政選挙での政党間の力学関係に注目したいところ。社会党を飲み込む形で共和国前進と共和党の二大政党制になるのか、共和国前進の独歩体制になるのか、多党化が進むのか。フランス政治も変わろうとしています。
消去法的な指示も多かったと思われるので、ここからが勝負かも知れません。そのせいか、勝利演説でも、エコロジーなど左派寄りのキーワードが強調されていました。
そもそも、フランスの社会状況の大前提を踏まえた上で考えなければならない。もともとフランスは、EUの中で最も再分配に力を入れて来た国であり、実際にフランスの再分配水準はOECDの中で最も高いうちの一つである。近年のデータでも、フランスで再分配される金額は、約1兆ユーロで、GDPの約46%に相当する。さらに言えば、少し古い値だが、2001年から2015年にかけてのフランス人の収入は一貫して増加しており、しかも最も高い上昇は首都や大都市から遠域化された地帯で、もともと豊かな広域パリ地方、リヨン地域、アルザス等の経済活発地の上昇率が最も低く、地域的平等化も進んだ。フランスの人口は日本の半分強だが、生活保護世帯数は日本の約2倍、貧困率は約半分である。だから、フランス人たち少しの不平等にも敏感で、すぐ「不平等だ!」と激怒するが、それは絶対値として不平等が大きいのでなない。
ホッとしました。予測というよりもほぼ確定事項だと思います。マクロン大統領が先ほど、勝利演説をされていました。

個人的に印象に残った演説中の言葉は、Five years will(would) be better for our country and for our youthの部分で、若い層を意識されてるのが伝わってきて羨ましいなと思いました。

また、毎度の事のようにフランス人の友達の親とWhatsAppで大統領選の話をしていたら、棄権が28%も有って良くないという話になりました。マクロン大統領に投票した人の中でも、マクロン支持者とルペン不支持者の両方が含まれている事は考慮すべき事です。

2期目の5年間でマクロン大統領の真価が問われると思います。

棄権の情報についてのソースはこちらです。
https://www.france24.com/en/video/20220424-voter-abstention-at-28-in-french-presidential-run-off-up-2-5-from-2017
ウクライナ事案がなければもっと接戦になっていたことを考えると、左派の多いイメージのあるフランスにおいても右派が影響力を持ちつつあるのか。欧米諸国にとってはとりあえず一安心といったところだろう。
2022年のグローバルリスクのひとつが消えたかなあ。

5年前の大統領就任式では、”庶民派”大統領を印象付けるためにパリ市内の2区にあるJonas & cieという庶民的な仕立て屋さんでつくったネイビーのスーツを着て臨んでいました。

ここは1店舗しか持たない老舗のお店なんですが、イタリア製の上質な生地を使っている正統派スーツでありつつも超リーズナブルな価格でファンも多いお店です。マクロンさんが着ているネイビーは、お店や常連客の間では”マクロンブルー”と言われていて人気。

かく言うミーハーなスーツ好きの私もパリへ行ったときに買ってしまいました。

さて、今回もJonas & cieを着て臨むでしょうか。
個人的には、「隠れルペン」現象が起きなかった点に注目したい。
米国大統領選では、隠れトランプ(Shy Trump)現象と言われ、表立ってトランプ支持はしないが、実際の投票行動ではトランプ氏に投票した層が一定いた。それは特に所得層などで見たときに低所得層~中間所得層の白人に多かったと思う。この層は、過去30年ほどで米国の中間層の没落というか二極化で最も影響を受けた層。
ルペン氏の支持層や訴える政策は、報道を見る限り、同じような訴求をしやすいものだと感じていた。しかし、マクロン氏が再選しただけでなく、結果についても事前の支持率がマクロン氏55%ほどと報道されていたので、そこから大きな乖離がない着地になりそう。
フランスに留学している友達がいますが、周りは安心の意見のほうが多いと言っていました。
ウクライナ情勢も落ち着いていない状態なので、ルペン氏当選による新たな混乱が生まれることは避けたいようですね。
マクロンさんの笑顔を久しぶりに見た気がします。
もともとしかめっ面で、ENAの改革、コロナ、ウクライナと続いて、ますます深刻な表情になっていましたが、今回の勝利はよほどうれしかったのでしょう。
彼も人間です。これが彼のエネルギーになることを期待します。
その上で当面は、右派への配慮がどういう形で現れるかを、注視していきたいと思います。