「市場調査は要らない」ジョブズと丸亀製麺、似て非なる要らない理由
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複利運用の計算式は非線形成長の典型ですが、AIの専門家である東京大学の松尾豊教授は、テクノロジーによりt(運用期間)を短くして「もっと早いサイクルでr(複利)を回す」ことで、GAFAが急成長できたと説明しています。
y(t) = a (1+r)t
y(t): t年後の金額
a: 元本
r: 利率
t: 運用期間
丸亀製麺は、大きな投資や多店舗との連携が必要なセントラルキッチン方式ではなく、各店舗に製麺機を置き、うどんを製造するスタイルを取ったことで、t(運用期間)を短くすることができ、実際に出店してうまくいかなければ撤退するトライ&エラーを経て、10カ国、200店舗以上の海外進出を果たせたのだと思います。
もはやマーケティングではないですが、「慎重に検討して進める」よりも、まずやってみる、というGAFA的な考え方は、アップルと丸亀製麺とで似ているのかもしれないですね。
注目のコメント
市場調査要るか要らないかの話ではなくて、自分のお客さんちゃんとわかってるかどうかの問題だと思います。市場調査しなくてもお客さんのアンメットニーズやインサイトを理解してるところは市場調査いらないし、そこに対して自信がないのでしたらわかるように上手く市場調査をデザインすべきですね。
ジョブズが言った(とされる)「市場調査は要らない」発言にまつわる記事は定期的に出るが、まだこれが話題になるのだという驚きと、だからこそ市場調査(特に私の専門のインサイトリサーチ)にはニーズがあるのだという確認ができる意味で、ありがたいともいえる。
そもそも、「要る / 要らない」という話ではなく、「いつ、どう使うか」という話でしかない。以上。
それでは、話がおわってしまうのでもう少し書くと、市場理解や、消費者理解には、「ニーズ探索」、「仮設検証」、「実験」などの目的軸での判断と、「新商品・新市場の開拓」、「既存製品の改善・改良」などの製品のポジション軸の判断、そして市場そのものの規模・成熟度の軸での判断などに基づいて、適切な手法やアプローチを選べはよいのであり、手法やアプローチの本質的な優劣などない。だた、その判断を見誤ることは多く、そしてその判断が難しいという事実を示しているのだと思う。ジョブスは「今ある製品について市場調査をするのはいいが、世の中にほとんど出回っていないものや、見たこともないようなものついて市場調査をするのは無意味だ。」と語ったのであり、市場調査はすべからく不要と断じていた訳ではない点に、改めて留置する必要があります。
その前提で敢えて理由を挙げるなら、ガバナンス観点から、トップが個人筆頭株主で、意思決定で市場調査の助力を得る必要性が薄かった点はあるかもしれません。
あと余談ながら、店頭で来店客を見る、街で商圏来街者を眺める、アプリでユーザーのクーポン反応を見る、なども定義的には立派な市場調査です。