[ロンドン 22日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が22日発表した3月の小売売上高は、前月比1.4%減と、マイナス幅はロイターがまとめた市場予想(0.3%)よりも大きかった。インフレ高進で消費需要が損なわれた。

食品とガソリンが大幅に減少。ONSは物価上昇を理由に挙げた。

オンライン販売も減少した。

キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ベサニー・ベケット氏は「小売売上高の急減は、食品や燃料価格の上昇に対応して家計が既に支出を抑えていることを示している」との見方を示した。

「生活費がさらに上昇する中で、状況は今後数カ月悪化する可能性が高い」と述べた。

リスクコンサルティング会社4モーストのエコノミスト、キース・チャーチ氏は、小売売上高は2020年2月の水準を2.2%上回っていると指摘した。ただ新型コロナウイルス流行前のペースで伸びていた場合と比べると、かなり低い水準にあるとした。

統計の発表後、ポンドは2020年11月以来初めて1ポンド=1.30ドルを割り込んだ。