2022/4/13

【新現象】大谷翔平と「ファンエコノミー」

フリーランス ジャーナリスト
この記事は、日本にいると逆に見えてこない、日本のポップカルチャーの世界でのポテンシャルをお伝えする連載「Japan Rising」の最新回です。
INDEX
  • ①「ファンダム」が生まれるとき
  • ②「アイドル化」するアスリート
  • ③大谷、羽生…実は日本の「強み」
  • ④アンチは徹底的に批判する
  • ⑤日本の「エンタメ」も学ぼう

①「ファンダム」が生まれるとき

ポーシャは何年もの間、野球とは無縁の生活を送っていた。
「家族が大の野球ファンなので、小さい頃はよく祖母と一緒に見てたんですけどね」とフィリピン生まれで今は中国に住む彼女は、NewsPicksの取材にそう振り返る。
「なぜかわからないけど、野球のことは完全に忘れていました。もっと他に面白いことがあったんでしょう」
それが一変したのは、大谷翔平がロサンゼルス・エンゼルスでヒットを記録したのを目にしたときだった。
「一目ぼれのようなものでした。とにかくかわいんです!ラッキーなことに、それは彼のメジャーリーグでの初試合のことだったんです」。その直後、ポーシャは大谷についてのみツイートする専用ツイッターアカウントを立ち上げる。