【話題】10代のトップ頭脳に、起業をうながす投資集団がすごい
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この可愛いなしのマークのスタートアップ・アクセラレーター、Pear VCはいまとても話題の創業支援VCのひとつ。スタンフォード大学の目の前に拠点をかまえており、スタンド〜ど大学の授業などで講座を受け持ちながら、才能ある学生たちを「青田刈り」するVCです。
とにかく学生を創業者としてスカウトするわけなので、非常にリスクが高いとしか思えないのですが、ここから有望なスタートアップが続々と登場しています。血液検査ベンチャーのガーダントヘルス、フードデリバリーのドアダッシュ、自然災害AIソフトのワンコンサーンなど、スタンフォード発のユニコーン、メガコーンの震源地になっています。
いまスタートアップを育てると謳うアクセラレーターは、世界中どこでもありますが、彼らほど大学の奥底まで入り込んで、手作業で育てているプレイヤーは多くはないはずです。アクセラレーターはただの場所貸しという時代は、もうとっくに終わっているのでしょう。ペアのデモデーはおそらくほとんどの有力VCのパートナーが一堂に顔をそろえる、最も注目されているデモデーと言っても良いと思います。招待オンリーなのですが、自分も都合とつけて必ず出ます。開催は年に２回で紹介される会社も多くありません。
極めて少数の会社を丁寧にサポートするので、ペアの人たちはそれぞれのスタートアップのことを隅々まで知っているし、ペジャマンとマー、中でもマーはスタートアップのCEOに対して、事業計画の立て方、役員会の回し方、採用のために注意すべきこと、顧客と話すときに重要なこと、お母さんのようにときには厳しく、何から何まで教え込みます。だから、ペア出身のマネージメントチームはとてもよくトレーニングされていて、すごいスピードで成長していきます。
自分も彼らの投資先に投資をし、ワンコンサーンではマーとNEAのサンデルさんと一緒にボードに入っているのですが、ボードミーティングの前後にきめ細やかな指導をして、ボードミーティングが終わったあとに厳しいフィードバックをしているのを見て、ほんとすごい人たちだなと思いました。顧客に紹介してもその準備に関して私たちにもバンバン問い合わせをしてきますし、本当に一生懸命サポートしているのを感じます。
こういうところが出てくると、自分が起業家でアクセラレータプログラムを選ぶのなら絶対ペアを選びますし、もうアクセラレータは紹介以外の付加価値がないとやっていけないのでしょうね。日本人はプレゼンテーションを見るのが大好きで、XXピッチ、毎週やるデモデーが起業家精神を感じる場として場所型のアクセラレータープログラムがまだ注目を集めていますが、実際、成果を確認したらやるべき方策なのかということの判断は明確だと思います。数打ちゃあたる何てことはないのです。学生の中から原石を見つけるというのは大変。それを起業家に育てることはもっと大変です。地道にハンズオンした結果が、イグジット54社という成果になっているのでしょう。
それにしても地の利を活用して、カーペット販売からVCへ転身するとは。アイデア以上に行動力がすごい。米国へ移民してきた時の手持ち700ドルから、必死で生き延びてきた、その経験が人を育てたのでしょう。
ノザドさんのようにエネルギッシュな人が日本にも現れると、起業家が増えてくる可能性があります。学生はどのように起業したらいいか、わからない。
