台湾が韓国をGDPで間もなく逆転!なぜ「永遠のライバル」に勝てるのか
コメント
注目のコメント
IMFのデータによれば2020年の一人当たりGDPは韓国31,638ドル、台湾28,358ドルでグラフの2020年と整合します。この年、日本のGDPは40,089ドルでした。
グラフ通り「台湾の1人当たりGDPは3年後の25年に4万2801ドルに達し、韓国の4万2719ドルを小幅で上回る」ということなら、1995年から2020年までGDPが殆ど成長せず、自粛・自粛でコロナ禍からの回復も大きく遅れそうな日本は、間もなくこの両国に抜かれそう。台湾の人達が対韓国で快哉を叫ぶ以前に、両国が日本を相手に快哉を叫ぶことになりかねないように感じます。
台湾にも韓国にも多くの日本企業が生産拠点を置いて世界と日本を相手に商売し、台湾と韓国のGDPの増加に貢献しています。その一方、台湾の企業も韓国の企業も日本に進出して日本のGDPの増加に貢献することはありません。世界の企業が成長著しいアジアに進出するときも、日本を避けて台湾・韓国を含む他のアジア諸国に行くのが通例です。いまでさえ明らかに賃金が高いアメリカにもイギリスにも日本企業が進出して現地のGDPに貢献しているのに、米国企業、英国企業が日本に来て生産することが無い構図を見ればこうした傾向が如実に分かります。このまま行けば、日本より豊かな国々で日本企業が現地の一人当たりGDPを増やし、外国企業は自国より貧しくなった日本に自国で作った品々を売り込むだけ、という皮肉な構図がますます強まります。
日本の高齢者は未だに日本は世界第三位の経済大国で、アジアの中で日本は唯一豊かな先進国というイメージを持っているんじゃないかと心配です。そうでなければ日本の政治家がビジネス環境の劣化を放置して、既に欧米諸国並みに下がった労働時間を更に短縮し、分配ばかりを強調する今のような政策は取れないような気がします。
かつて世界でトップとIMDに評された日本のビジネス環境は、今では世界34位に急落し、台湾は11位、韓国は23位と評されています。台湾が韓国を追い上げるのも、この順位と関係がありそうで、既に日本を抜いたシンガポールと香港は、それぞれ1位と5位と評されます。日本の賃金を本気で上げようと思うなら、世界の企業が日本をベースに価値を生み、日本をベースにビジネスを伸ばす環境を作るほかなさそうに思います。台湾と韓国の競争を傍観している場合ではありません。GDPと書く場合はDがdomesticつまり域内ないし国内に該当するので、GDPと書くなら国・地域全体での議論をしないといけない。ここで書いているのは1人あたりGDP。タイトルは正確に書くべき。GDP総額で書くなら、韓国の人口と台湾地域の人口にはかなりの差があるので、1人あたりGDPで競る段階ではGDP総額には差が出る。