鉄道と競合?ヤマトとJAL「国内航空貨物便」の行方
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記事によると28トン積みの飛行機が三機運用されるとのことです.28トンは海上コンテナに直すと40フィートコンテナ2個程度でしょうか.機体の利用率が高いとしても,現時点の輸送貨物量に対するインパクトはそれほど大きくない点は注記しておいてよいでしょう.
(※40フィートコンテナの満載貨物量は28トンですが,実際に積まれる貨物の重さはもう少し少ないです).
ヤマト運輸の場合,関東と沖縄はもともと航空便での輸送ですし,北海道と関西以西でも航空便が主です.今回の配備は鉄道輸送の北海道本州間,関東九州間で鉄道コンテナを使っていた部分を補完する役割が重視されているように見えます.
また,本文中に『新幹線の延伸によって鉄道の本線が次々に第三セクター化され、JR貨物の列車は、何社もの鉄道会社にまたがって運行せざるをえなくなっていて、今後さらにその状況は広がりそう』とありますが,これが実現するとJR貨物が利用する線路利用料が大幅に値上げされるため,航空貨物とのコスト差が小さくなることも航空貨物を今後利用しやすいファクターになると思われます.
あと,フェリーの速度ですが,30ノットくらいは出すのが普通で,瀬戸内海だから比較的ゆっくり走ります.なので,瀬戸内海を走ることを想定したものとそれ以外のものでは,速度が違うのは当然と言えば当然と言えるでしょう.2024年4月から、ヤマトとJALの協業で羽田、成田と新千歳、北九州、那覇を結ぶ航路で国内線貨物専用機が就航。
背景にあるのは
・同月から働き方改革による自動車運転業務の時間外労働が年間960時間以内に制限されることによる長距離トラック運転手ドライバー確保の問題
・相次ぐ大規模自然災害時の鉄道が受ける大きな影響
・コロナ禍の旅客便の減少、機体の小型化によって貨物スペースが少なくなった国内航空旅客便
といった問題ですが、その他にも、北海道と本州を結ぶ鉄道貨物輸送の基盤が揺らぎつつある事もあるようです。
定着すれば沖縄などの離島便にも拡充される可能性
コロナによる「航空機体余り」が貨物輸送の構造を変革する契機になりそうてす。B2Cの物流環境はものすごい勢いで変化が起きている。
来年にはイオン・イトーヨーカ堂で大型のネットスーパー用の倉庫が開設される。さらに、宅配の量・スピードは上がる一方だろう。その中で、早く・多く運ぶことができる航空貨物便は大きな武器になると思う。来年あたりから動き始めるといいのですが・・・