2022/3/20

【週末講座】インフレの今こそ知りたい。「住宅ローン」6つの話

株式会社ウェルスペント 代表取締役
2020年から続く原油高、コロナショックによる人手不足、さらにはロシアのウクライナ侵攻による資源高などで、世界的なインフレが止まらない。
こうした景気の過熱にブレーキをかけようと、アメリカは金融引き締め策に乗り出した。
3月15、16日、アメリカの中央銀行にあたるFRB(米連邦準備理事会)は、政策金利を0.25ポイント引き上げることを決定。
さらにFRBは、今年中に開かれる残り6回の会合でも利上げを実施する予定だと明らかにした。
こうしたアメリカでの利上げの動きが、日本にも波及するのではないかと注目されている。特に私たちの身の回りで影響があるのではないかと言われるのが、住宅ローンだ。
「近い将来、毎月のローンの支払いが上がってしまうのではないか?」
「これから家を買う予定だが、金利が上昇してしまうのだろうか?」
そのような声も聞かれるが、ファイナンシャルプランナー(FP)の横田健一氏によれば、「自分が組んでいる(組もうとしている)住宅ローン金利が何を指標にしているかなどを正しく理解できていないばかりに、間違った不安を抱いている人も多い」という。
この週末、住宅ローンにまつわるありがちな誤解をひも解き、先行き不透明でも着実に資産形成するために、以下の「6つの知識」を学んでみよう。
INDEX
  • 1.変動金利は景気の影響が大きい?
  • 2.でも、変動はハイリスクでは?
  • 3.返済計画はどう立てる?
  • 4.ローンの借り換えは必要?
  • 5.繰り上げ返済か、運用か?
  • 6.元利均等と元金均等の差は大きい?

1.変動金利は景気の影響が大きい?

横田 インフレ抑制のために金利が上がると、変動金利で住宅ローンを組んでいる人は月々の返済額がアップして家計に打撃を受ける──とよく言われるのですが、実はそんなことはありません