[上海 18日 ロイター] - ゴールドマン・サックスのアナリストは、中国の不動産会社が発行した高利回り債について、今年に入り発行残高の4分の1近くがデフォルト(債務不履行)に陥ったとの見方を示した。

18日付のリポートで明らかにした。

年初来のデフォルト率は推定5.5%だが、不動産会社はデフォルトを回避するために債券の交換を行っており、このデフォルト率は不動産セクターの状況を実際より良く見せかけているという。

「債券交換や返済期限延長を行った発行体の全ての債券をデフォルトと見なすと、(年初来の)デフォルト率は23.4%に上昇する」としている。

今年の不動産部門のデフォルト率の予想は19%。強気の予想では10.5%、弱気の予想では31.6%という。

リポートは「信用面のストレスが高まる中、中国当局も緩和的な政策スタンスを改めて表明している」とし、「リスクは明らかに下振れ方向にある」と述べた。

今年に入り最終償還日を迎えた不動産会社の債券のうち、31%は債券交換か償還期限延長が行われ、26%はデフォルトし、42%は完済された。

4月には23億ドル、6月・7月・8月は各30億ドル以上の債券が償還期限を迎えるため、今後さらに債券交換とデフォルトが増える公算が大きいという。