日銀、景気判断を下方修正 大規模緩和は維持
日本経済新聞
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金融緩和の継続方針は支持。来月には物価指数が上がるものの、携帯料金効果の剥落などが主因であり、まだインフレを過度に懸念する局面ではない。課題は金融緩和が継続している間に、機動的な財政政策と規制改革で成長軌道に乗せられるかどうかです。
政府が巨額の赤字と借金を抱え、日銀自身も巨額の国債、株(ETF)、不動産(REIT)を抱え、金利が上がれば利払いで政府の赤字が膨らみ資産の評価損で日銀が赤字に陥りかねない状況が生まれています。本気で欧米並みの金融引き締めに乗り出せば、準備預金への利払いまでもが膨らみかねません。こうした状況に至った以上、市場と経済に相当ネガティブな影響を与える覚悟が無い限り、日銀が量的緩和を止めることは難しそう。「大規模な金融緩和策の維持を決めた」とのことですが、現体制の下では他に選択肢は無さそうに思います。
日本の生産コストは既に欧米並みに前年比9%以上も上昇しています。何かのきっかけでインフレ心理に火が付けば、欧米並みのインフレに陥らないとも限りません。量的緩和を縮小すると宣言すれば市場に大きなネガティブインパクトを与えるのは必定で、万が一にもインフレ圧力が欧米並みに高まったとき、誰が火中の栗を拾うのか。次の日銀総裁は本当に大変そう。(・・;