2022/3/8

楽天証券とSBIが呉越同舟。「400F」とは何者か?

NewsPicks スタートアップ
株式の「引受先」の欄には、珍しい名前が並んでいた。
2020年にお金のデザインから分離・独立した「お金の健康診断」を運営する400Fに、相次ぎネット証券やネット金融情報サービスが接近している。
400Fは今年1月、楽天証券とSBIグループ、ミンカブ・ジ・インフォノイドなどから3.6億円を調達したと発表。2月にはヤフーとの業務提携を発表した。
楽天証券とSBIといえば、長年のライバル関係。その2社が同じスタートアップに出資をするとは珍しい出来事だ。
400Fが運営するお金の健康診断は、ファイナンシャル・アドバイザー(FA)と個人をつなぐ、資産運用のマッチングプラットフォーム。
投資や保険など資産運用に関する営業はアポイントに至るのが難しい分野だが、お金の健康診断を使うFAは「今までの努力は何だったのかというほどアポが取れる」と話す。
ライバル同士が呉越同舟で出資をするこの企業は、何がユニークなのか。
400Fを率いるのは元お金のデザインCEOの中村仁。会社の今後や、お金のデザインからスピンアウトした経緯について聞いた。
INDEX
  • 常識破りのアポ獲得率
  • 金融の営業がしやすい理由
  • 肉じゃが作戦
  • 泥くさくFAの質改善
  • 3カ月で獲得コスト回収
  • 社長として限界
  • 道半ばの「貯蓄から資産形成へ」