MUFG、ブロックチェーン活用の次世代決済事業を1年で停止へ
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ブロックチェーンを全く新しいイノベーションと見るのか、効率の良いデータベースと見るかで、大きく景色は変わってくる。
多くの大企業は、何となくブロックチェーンが流行ってきたから、取り敢えずPOCを始めた。これら殆どのケースブロックチェーンを使う必要がないことに気づく。
ブロックチェーンのイノベーションの殆どはパブリックチェーンから生まれる。ブロックチェーン技術を用いた可能な決済プラットフォームとして期待されていたGO-NETですが、清算とのこと。
GO-NETはakamaiの分散技術を活用することで、ブロックチェーンを用いた決済システムが従来は苦手とされていた、処理速度を向上させ、大量のトランザクションを捌けることを強みとしていたプラットフォームです。
グループ内の決済サービスにおいて、決済基盤として活用していくような話もあったかと思いますが、計画が変更になったという事でしょうか。
強力なプレイヤーの撤退は、ブロックチェーン業界の流れの速さを感じませますね。「こんな技術があるよ!サービス作って出そう!」だと、会社の想いとも顧客の想いとも結果として合致しにくい使われないサービスを出してしまうものだ。ブロックチェーンの少額決済を伸ばすことが会社にとってどんな意義があったのか?MUFJの未来のどこの何のピースにこのサービスがなぜハマっていたのか?今決済スピードを上げたいという顧客ニーズがあるのか?少額決済ならpayやフェリカでは遅すぎるというニーズや、ブロックチェーン技術でどうしても決済でぃたいというニーズはどの程度あるとどうやって確認していたのか?
「こんな未来を目指す会社なんだよ(パーパス)、お客さまの望みはこれで(ニーズ)お客様との意識の接点はここで、こうすれば伝わるから(ブランド戦略)、それに基づいてこういう商品でこうやって売るんだよ(マーケティング戦略)」という風に考え、それぞれの箇所で適切な市場調査と観察を行っていたら多分違う結果だった気がする。
とある外資のメーカーに「なんで調査に何億円もかけるんですか?」という質問をした日本人がいた。「だって何百億何千億を売り上げようというのに充分調査しなきゃ売り上げ最大化できないし、売り上げ計画も性格に立てられないじゃないですか!」(何聞いてんのこの人?)って感じの受け答えされてて、恥ずかしいなぁと思ったことがある。もっと広義の「マーケティング」をきちんと実践してほしいなぁ。きちんと検討すれば、なんらかの素敵なサービスが生まれる可能性が高かったものが、マーケティングの弱さで消えていくのはとてももったいない。
そして「やり方が悪かった」だけなのに、十把一絡げに「ブロックチェーンはまだ決済ニーズはない」と言ったざっくりした印象で今後語られそうなのも怖い。