しくじりMBO、関門は「PBR」 1倍割れで株主激怒
日本経済新聞
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早稲田大学ビジネススクールの鈴木一功教授が指摘しているように「MBOは個人投資家など少数株主の利益がもっとも損なわれやすいタイミングで実施されがち」。
投資家には「ディスポジション効果」がある。
つまり、投資家は後悔することを恐れ、プライドを保とうとするため、過去の株価の高値がオファー価格の重要な要因となる。
したがって、TOB価格を決定する際には、バリュエーションとは別に、浮動株式が上場以来、毎年どの価格帯でどれだけ売買があったか分析し、参照点(リファレンス・ポイント)を探る。
しかし、「しくじりMBO」では、これを十分に行っていないか、もしくは、はじめにTOB価格ありきであるケースであると思われる。
とりわけ、ファンドが関与するMBOは後者と思われるが、将来エグジットするには、TOB価格を抑えなければならず、難しい判断が求められる。