2022/2/17

【実例】ソニーがSF作家との共同作業で手にしたもの

須田 桃子

NewsPicks 副編集長 / 科学ジャーナリスト

サイエンス・フィクション（SF）の発想法を使って未来のビジョンを構築する「SFプロトタイピング」。

比較的新しい手法だが、先行きの不透明な時代にあって、国内でも取り入れる企業がにわかに増えつつある。

昨年にはソニーグループが、4人のSF作家を招いて実施した。

創業から75年の歴史を持つテクノロジーメーカーは、なぜSFの力を必要とし、どんな果実を手にしたのか。

プロジェクトに参加した作家やデザイナーらの言葉から、SFプロトタイピングの真価を探った。

INDEX

• シンギュラリティーの5年後をイメージ
• SF作家が求めた「未来の倫理観」
• 「物語る」体験に意味がある
• 30年後のサービスをデザイン
• 未来を想像する思考の「木型」
• 日本にも土壌はある

コメント

注目のコメント

• 須田 桃子

  NewsPicks 編集委員 / 科学ジャーナリスト

  ・2022年02月17日

  国内でもにわかに試みる企業が増えているというSFプロトタイピング。昨年実施したソニーの実例を取材しました。
  
  ワークショップで実際、何をするのか。どんなメリットがあるのか。この取材をするまで今ひとつピンと来ないところもありましたが、参加したデザイナーや作家の皆さんの言葉で意義が理解できたように思います。皆さん楽しそうに語ってくださるので、自分でも参加してみたくなりました。
• Nishikawa Shoyo

  UZABASE, Inc. SPEEDA事業　執行役員CCO / PM

  ・2022年02月17日

  ソフトバンクグループの孫社長の決算発表や東京モーターショーの楽しみの一つは、各スタートアップやプロダクトのコンセプトムービーやビジョンを観ること。
  車やスタートアップは10年近くかけて一つのモデルをつくるので、解像度の高く超具体的な未来のお客さまのライフスタイルや交通環境、規制を想像して、それをコンセプトに落とし込み、開発や事業が開始される事が良くあります。
  海外メーカーは分かりませんが日本のメーカーの名車はだいたいその逸話がありますし、素晴らしいスタートアップのファウンダーは「未来から来たのか？！」と思うくらいありありと自分の事業の将来を語ります。
  
  言い換えると、未来に合わせるのでは無く、未来を描くプロセス。
  ワクワクしますし、「メーカー」「プロダクトカンパニー」のロマンはこうしたところにあると思います。
• 佐藤 元則

  NCB Lab. 代表

  ・2022年02月17日

  SFをベースに何かをするというより、自分でストーリーを作る。小説を書くことで「物語る」体験こそが、SFプロトタイピングの最大の意義、というのには共感です。発想の翼はどんどん広がりそうです。