2022/2/10

【教養】ルールの歴史に学ぶ「人の欲望を刺激する」しくみ

NewsPicks編集部
先週のNewsPicksでも特集したように、いまや「ルールメイキング」は企業にとって必要不可欠な戦略のひとつだ。
それは、おのおののビジネスパーソンにとっても例外ではない。
ルールといえば、すでに決まっている「従うべきもの」だと考えがちだ。とはいえ、なんのためにあるのかよくわからないルールや、厳しすぎて人を疲弊させるルールもある。何か新しいことをやろうと思ったときに、既存のルールが壁になることもある。
そんなとき、あなたならどうするか。
伊藤毅著『ルールの世界史』(日経BP)は、歴史上の様々なルールの成立・発展の歴史を追いながら、ルールの「可変性」に着目する一冊だ。
同書では、ポンコツなルールから新しい社会のしくみが生まれたり、複数のルールが切磋琢磨することによって、より良いルールが生み出されたりといった営みを通じて、人の行動を縛る「権威」としてではなく、人の欲求や才能を開花させる「コミュニケーションツール」としてのルールに光を当てる。
同書をひも解けば、新たにルールをつくることはもちろん、既存のルールを壊したり上書きしたりしながら、ルールを道具として使いこなすイメージを持つことができるだろう。
今週の「The Prophet」では、前後編でそのエッセンスを紹介していきたい。
INDEX
  • ルールを生んだ「4つの欲求」
  • 産業革命を導いた「トンデモルール」
  • ルールメイキングの「地殻変動」