DX→QX。量子コンピュータは世界を最適化できるか
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いまわれわれが使っているコンピュータは極限まで微細化・高度化されていて、世界各国で次世代の「量子コンピューティング」の研究・開発が進んでいます。この先端領域の「事業開発」にいち早く取り組んでいるのが住友商事のQXプロジェクト。
私も以前、NewsPicksの記事をきっかけに『量子コンピュータが変える未来』という本を読んだのですが、まさにその著者の一人が今回のインタビュイー、住友商事でQX事業を立ち上げた寺部雅能さんでした。もうひとりのキーパーソン・蓮村俊彰さんもまた違った出自とアツい志を持つ異能人材です。
まだ技術が確立していない先端領域に住友商事が踏み出すのはなぜか。量子技術を実装しやすい社会をどうつくっておくのか。ビジネスのデザインだけでなく、自分自身の思考も「クオンタム・レディ」にしておく必要があるなと感じました。
先だって公開した動画番組では、住友商事CDO南部智一さんと安宅和人さんが対談。ジェントルかつワイルドに未来をつくりにいく住友商事の役割を「エーテル」と表現されていましたが、QXはその実例のひとつだと思います。連載と合わせてこちらもどうぞ。
「残すに値する未来」をつくる、未来志向型ビジネスとは?(NewsPicks Studios)
https://newspicks.com/news/6667935画像や音声の深層学習などでGPUを使うと使わない時より高速に解けるように、組み合わせ最適化問題を解くときに使う形で量子コンピュータのユニット化ができる未来が来ると思います。
その時必要なのは問題のモデル化と入力データの当て込み、そして最適解を現場の実施につなげるプロセスです。
最適化問題はオペレーションズリサーチ(OR)で何十年も研究されています。ニューラルネットワークの研究が深層学習につながって実用レベルのAIが広まっているように、量子コンピュータも「その時」が近づいてきていることにワクワクします。
ビジネスで組み合わせ最適化の活用を支援してきた者として、バトンを繋げていければと思っています。古典コンピュータが量子コンピュータへ、インターネットが量子ネットへ。まるでSFの世界ですが、確実に来る未来ですよね。まあ、人工知能だって、ここまで急速に社会に浸透するとは思っていなかった人も多いと思いますので。