保育園「遅刻に罰金科すと、さらに遅刻増えた」訳
コメント
選択しているユーザー
カネを払う行為と引き換えに社会規範を破る疚しさが消えて悪影響が出るという現象は、罰金を徴収したら却って遅刻が増えたという記事の実験例にとどまらず、しばしば耳にする有名な話です。でも、英国が誇る巨艦プリンス・オブ・ウェールズと当時最新鋭だった高速戦艦レパルス撃沈の戦記の裏にこうした逸話があるとは知りませんでした (・・)
翁邦雄先生といえば、インフレ・デフレは貨幣的現象だから日銀がどんどん量的緩和を進めればインフレが起きて日本が成長すると主張した岩田規久男教授(その後、黒田日銀の副総裁)に対し、実体経済が弱い中で量的緩和をやってもブタ積み(過剰な準備預金)が増えるだけ、と反論した有名な“岩田・翁論争”のご当人。2年で結果を出すと宣言しながら9年に及んで未だ全く出口が見えない異次元緩和で翁先生のご主張が正しかったとと私は感じています。「社会規範は大きく変化しうるが、それは日常生活へのささやかな影響のみならず、国家にも甚大な影響を与えうる」との結論ですが、ひょっとして、財政規律と健全なバランスシートという規範意識を失った国民と政府・日銀への警鐘ではないのかな・・・ まさかね (^^;
注目のコメント
お金で時間が買えるのなら、それは有効な投資。
もっとも、社会規範にも偏りがあるので、社会規範だけで遅刻を抑制できていたなら、それは艦長の規範のように特定の力が作用していた面も大きいのです。
会社で役員の御前会議に遅刻しないため、開始時刻の相当前から周囲には「役員会議に遅れるといけないので」と言っておけば、前倒しの行動が当然のように認められる。
しかし、保育園の迎えに遅刻しないように会社で周囲に「保育園の迎えに遅れるといけないので」と言っても、余裕を持った行動が果たして周囲に受け入れられるのか。
保育園が罰金を導入したかどうかもそうですが、保育園以外のところで規範意識の偏りがあり、その影響力のほうもかなり作用していた結果だと思います。そこはお金の損得の問題ではないですよね。