Spotifyが新たに1億円を投資、国内の音声コンテンツクリエイターの支援拡充へ
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いやー、音声コンテンツの世界もクリエイターの取り合いですねぇ。
この分野のクリエイターサポートプログラムで1億円投資できるのは、やはりグローバルで影響力があるSpotifyならではですよね。
ソーシャルメディアで5000人以上のフォロワーがいる人なら、「クリエイターの番組に月額3万〜100万円までの制作支援金を提供する」と書いてあったので思わず申込フォームを開いて記入しそうになってしまいましたが、流石だなと思ったのがフォームの最後に「番組がSpotify独占配信となることに同意しますか？ 」というチェックボックスがある点でした。
まぁ、資金サポートをするんだから当然と言えば当然なんですが、
現在の音声配信の世界って比較的VoicyにしてもPodcastにしても、複数の配信ルートで配信してたり、YouTubeとかとダブル配信している人が多い印象でして。
北欧暮らしの道具店の「チャポンと行こう」とか選択肢7つもあったりしますもんね。
Spotifyとしては、Netflixのオリジナル番組同様に、Spotify独占配信の番組を増やすことに資金を投下してきたということでしょう。
Podcastって、あくまで仕組みであって配信はオープンなのが当然と思い込んでたので、こうやって契約で縛って独占配信にするという選択肢があるんだなというのは、ある意味新鮮でした。
音声配信の世界も、Spotifyのこの動きによって新しい変化が始まりそうな気がします。Spotifyが、日本のポッドキャスト配信者に対して資金援助をするという記事です。すでに第1弾は実施ずみで今回は第2弾とのこと。さて今回は少し辛口なので、苦手な人は読まないで下さい。
第1弾で支援をうけた番組はこちらです。
・歴史を面白く学ぶコテンラジオ
・Hapa英会話 Podcast
・墓場のラジオ
どれも人気番組で、圧倒的リスナーをもつ番組で、支援は必要ないとさえ思える番組ばかりです。
つまり、クリエイターサポートプログラムはクリエイターを支援する取り組み、としつつも実質的には「人気番組の囲い込み」です。実際、審査申し込みフォームでは、独占配信をするというチェックがあるようです。
「対象クリエイターの番組に月額3万〜100万円までの制作支援金を提供」と書いてありますが、海外では有名ポッドキャスターがSpotifyとの独占契約で、100億円以上に及ぶとも言われています。そう考えると、あまりにも安い値付けに見えます。
日本では海外でいうPatreonのようなクリエイター支援サイトの決定打がありません。海外では、Patreon経由でポッドキャスターたちが独自のサブスクを提供し、月額数百万円を手にしている成功者が数多くいます。しかし、日本ではそうしたサイトがないのです。
イラストSNSで有名なPixivがpixivFANBOXというサイトを立ち上げ利用者は多くいますが、いかんせんイラストに特化しているイメージが定着してしまっており、多くのインフルエンサーには届いていない印象です。他にもありますが、それでもpixivほど、お金払のよい人たちを集められているかは、微妙です。
そういうなか、かつ、TikTokやFacebookが、数百億円規模の基金をかかげている状況化では、いち小国とはいえ、1億円で囲い込みたいというのはあまりに少なくはないでしょうか。稼いでいる配信者は、Voicyサブスクで月間100万円程度はすでに稼いでいるでしょう。
音声配信はリアクションが少ないメディアのため、多くの配信者は信念をもって配信しています。そこをしっかりとケアしてくれそうなクリエイターファーストな施策を、業界大手のSpotifyには期待したいところです。そうでないと、カオスな日本の音声市場は攻略は難しいはずです。
日本勢は収益化の備えにぎりぎり間に合った感じですね。
