【現地発】中国式「ネット検閲」に苦しむカンボジアの現在
NewsPicks編集部
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カンボジアは、世界でも最も中国の影響下にある国といえます。
中国のネット検閲は数百台のスーパーコンピューターを稼働させて24時間全国のネット利用を監視する大がかりなものです。「天安門事件」とか「光復香港」と検索するだけで、以後、自動的に監視強化対象になります。監視によって得られたデータは、扇動罪や国家転覆罪で起訴する際に活用されます。
カンボジアのネット検閲は、中国に比べれば原始的なものです。カンボジア政府には、中国のようなネット監視を行う資金も技術もないでしょう。
しかし、カンボジア政府が中国政府に、国内のネット監視を委託することもありうるし、中国政府も乗り気になることは十分ありえます。
カンボジアに限らず、中国式のネット監視システムをのどから手が出るほど欲しがっている権威主義体制の政府はいくつもあり、例えばミャンマー、エジプトやサウディアラビア、UAE、イラン、場合によってはトルコなども、中国からをネット監視システムを輸入したがるでしょう。日本で、表現の自由は、当然の権利だと捉えられている傾向にありますが、全世界人口の半数以上が統制国家に暮らしていて、その権利は与えられていません。
日本はもともと権威主義の文化を持っているので、自由は意識して保持しなければ容易に失われるリスクがあります。
我々は、統制国家での暮らしを良しとするのか、しっかり認識して判断をするべきだと考えています。なかなか日本にいると伝わってこないカンボジアの現状。第二のミャンマーにならなければよいと思うばかりです。
政治による統制が健全な技術発展や透明性のある社会を阻むことになるのではと思います。