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GDPは生産(≒供給)するところで測っても分配するところで測っても支出つまり需要のところで測っても同額ですが、財政支出を増やし金融を緩和して如何に需要を作っても、その需要が国内で設備投資を促し高い賃金の職場を生んで国内で生産されるモノやサービスの価値を増やさぬ限り、つまり潜在的な供給力を増やさぬ限り、経済を持続的に成長させることはありません。グローバル化が進んだいま、国内のビジネス環境が劣化すれば需要サイドの政策でどれほど需要を作ってもそれを満たす生産が海外に移り、好景気は一時的なものに止まります。その典型が1995年から2020年までの間に政府が954兆円も借金を増やして需要を作ったのにGDPが12兆円しか増えなかった日本の姿です。
供給が不足してインフレが昂進する米国で供給サイドの政策に注目が集まるのは当然で、コロナ禍で労働参加率が下がっているいま「労働供給の拡大や、インフラ・教育・研究の改善」に目が向くのは分かります。しかし、これは供給サイドが未だ高い成長力を持つ米国ならでは言える余裕で、ビジネス環境の国際競争力が世界34位と評価されるほど劣化した日本を成長軌道に戻すには、規制緩和や公正な環境下での自由な競争の促進といった“伝統的な”供給サイドの経済学を本気で進める必要がありそうに感じます。
共和党との対立のみならず、民主党も分裂しており、バイデン大統領はかなり厳しい政治環境にあります。イエレン財務長官は援護射撃をしており、インフラ不足は確かに米経済のボトルネックではありますが、何処まで打って響きますか。

そういえば、米国がイニシアチブを取ろうとしたG7版一帯一路とも言えるB3W(ビルドバックベターワールド)も、今のところ有耶無耶になっています。一部、嫌中露・親欧米派だけが異様に盛り上がりを見せていましたが、トップダウン型の中国と三権分立型の米国との差を軽視していたように感じます。
さすがにコロナショック後の米国経済のサプライサイドの問題は、イエレン氏が2016年に唱えた高圧経済では解決が難しいでしょう。
それでも日本の長期停滞よりはましですが。
BBB法案が昨年末に成立できなかったことにより、短期的にもっとも影響が大きいのは、記事中にもある児童税額控除が昨年末で期限切れになってしまったことだろう。推定6500万人が毎月300㌦の税額控除を受け取っていたとされており、足元でインフレ加速で生活費が上がる中、この政策が切れてしまったことは、これから影響が出る可能性がある。BBB法案はまだ死んではないので、早期に成立すればよいが、低所得者層には、一番厳しい時期に追い打ちをかけるため、消費行動の鈍化が懸念される。
いずれにしても、2016年のイエレン氏の高圧経済論や、今回のサプライサイド経済学など、米国での主流派経済学の議論は、どんどん変化しているので、注目していく必要がある。
イエレン長官が、世界経済フォーラムのオンライン会議で、バイデン政権の掲げる経済アジェンダを解説。「バイデン大統領が看板政策に掲げる気候変動・社会保障関連歳出法案「ビルド・バック・ベター(よりよき再建)」は議会で停滞しており、改めて支持を訴える狙いがあるとみられる」とロイター通信