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独ビオンテック社のシャヒンCEO本人監修で書かれているわけですから当然ですが良記事です。もともとmRNAの技術を最初にワクチンに使うことになろうとはシャヒンCEOさえも想定の範囲外で、とりわけコロナウイルスの変異によって現れたパンデミックから世界を救うことになろうとは夢にも思っていなかっただろうと思います。

mRNAの技術とは、ヒトの細胞にmRNAを挿入する技術を総称したものです。同社は遺伝子治療やワクチンヘの幅広い応用を狙い、地道に研究を進めていたところ、世界を恐怖に陥れはじめた「新型コロナウイルス」をみて、急遽技術を新型コロナウイルス用のワクチン開発に転用したというのが実情だと思います。

たまたま(といってよいでしょう)、それまで臨床成績に乏しかったmRNA技術を用いたワクチンの臨床使用に叶う優れた有効性、安全性が認められ、同社ワクチンが世界で優先的に使用されるポジションを得たのであって、新型コロナワクチンでの同社の躍進には、同社が一番驚いていることと思います。

基本的に新型コロナウイルスの mRNA ワクチンは、次の3つの成分から構成されています。
(1) mRNA 本体
(2) mRNA を包む部分:壊れやすいRNAを細胞内まで保護して届ける役目
(3) 塩類、糖類、緩衝剤:薬剤の安定性や保存性を高める役目

(2)と(3)はメーカー各社異なるもので、それぞれに企業秘密です。この差が有効率と副反応発現率に影響していると思われます。(2)は非常に壊れやすいとされるmRNAを保護して体内に届ける役目を担っています。同社が最初に開発に成功できたのは地道な基礎研究の成果だと思います。

医薬品、特にワクチンは、最初の何社かの成功者が市場を席巻し、他の多く(少なくとも5~10番手程度以下)は人類に抗体がいきわたると、研究開発費を失ったまま市場がクローズするといった非常にリスクの高いビジネスと言えます。

ビオンテック社にとって、ファイザー社を通じて販売された新型コロナウイルスワクチンは「おまけ」ですが、緊急にこの製品を欲した世界各国で緊急にかつ大量に使われた結果、相当な有効性と安全性のデータが得られています。同社が以前から取り組んでいた研究開発はこれから実現されることと思いますが、貴重なデータは今後の取り組みにも大きく貢献すると思います。
ファイザーとともにmRNAワクチンを開発した、ドイツの製薬スタートアップ、ビオンテック。その共同創業者にインタビューした『mRNAワクチンの衝撃』は、今後の健康危機管理や、バイオ分野の経済安全保障、ワクチンの国産化などを考えるうえで必読。30年近く、がんと闘うための医薬品を開発してきた共同創業者のふたりは、まさか感染症のワクチンで世界を救うことになるとは想像もしていなかった。
Pfizer Ltd is a major drug manufacturing company that focuses on a global portfolio of medical products.

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