JALとANA、米国便の通常運航再開 5G電波の影響巡り一時混乱
コメント
注目のコメント
19日の5Gサービスインに向けていよいよ通信事業者とFAAの最終折衝が決裂かと思われましたが、土壇場で空港周辺のアンテナでは暫定的に5Gのサービスインを見合わせて緩衝域を設定すること、またFAAも777でも指定された電波高度計であれば運航を認めたことから、JALやANA、エアインディアやエミレーツ航空も一時欠航を発表していましたが、20日から順次再開の動きをとっています。
現時点では787が最も影響が大きく、実際に電波高度計に影響が出ると自動着陸時の航空機の挙動(スポイラーを立てたり、逆噴射したり)が遅れて着陸制動距離が長くなる恐れがあるとされており、これに関連して発行されたAD(耐空性改善命令)では滑走路が雪氷などで滑りやすくなっているときには今までの着陸制動距離に対してさらに余裕をもって設定するよう求めています。
あとは米国で多く飛行する小型のコミューター機についての検証を終えれば、とりあえずこの騒ぎはいったん収まるでしょう。しかし少なくとも787には面倒な規制が残ってしまったので、今後空港周辺ではしばらく5Gを展開できないかもしれません。空港周辺だけでも欧州や日本のようにアンテナの角度や出力に制限を加えるしかないのかもしれません。日本航空と全日本空輸は、米国便の運航を20日から再開すると発表。両社ともに、連邦航空局から、稼働する基地局が減少したため安全性に問題はないと通知を受けたとのこと。
通信大手AT&Tとベライゾンは18日、19日に開始予定だった5Gサービスについて、主要空港周辺での運用を一時延期することに合意したが、19日の欠航回避には間に合わなかったそうです。