トンガ近くの火山島で再び大きな噴火 衛星画像で巨大な噴煙捉える
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このあたりは、日本と同じように太平洋プレートがオーストラリアプレートに沈み込むところで、地震や火山が多い場所です。問題の火山は2009年以降たびたび噴火してきた海底火山ですが、今回の噴火は専門家の間では火山爆発指数で6に達する、およそ1991年のフィリピンのピナツボ火山と同じ規模の噴火なのではないかと言われています(ちなみに昨年の福徳岡ノ場は指数4とされており、桁が二つ小さいものとなります)。また噴火に伴い津波が発生した模様で、これは2009年以来の噴火で形成されていた島が、噴火により崩壊して海に沈んだ時に発生した津波である可能性が高いと考えられます。山体崩壊による津波は2018年にインドネシアのクラカタウ火山で発生し多くの犠牲者を出したことで知られていますが、それと似たようなことが今回も発生した可能性があります。
またこれだけ大きな規模の噴火ですと、いわゆる火砕流が火砕サージとして大規模に海上を駆け抜けることも考えられ、これによる被害がないかも確認が必要となるでしょう。
また噴火による気候への影響ですが、1991年のピナツボの噴火は1993年の日本の大冷夏の遠い原因になっているともされており、今回の噴火がどれほど長期間続くかにもよりますが、成層圏のエアロゾルが太陽光を遮ることによる一時的な寒冷化の影響が出る可能性は大いにあります。現地はエルニーニョなど地球全体の気候に遠い影響を与える場所でもあることから、今後の気候への影響にも注意が必要となります。
日本についても、すでに津波の第一波は各地に到達し始めています。まだ本州では20cm程度の変動であることから若干の海面変動とし津波注意報は出されていませんが、小笠原の父島では潮位の振幅がさらに大きくなって60cmを超えてきており、本州にかけての津波情報も変更となる可能性は出ていますので要注意です。
また、爆発に伴う気圧変動も日本でも観測されており、東京では20時半ごろに気圧がそれまで1017.5hPaであったものが1019hPaまで一時的に上昇し、他の観測点でも同様の変化が見られることから今回の噴火による気圧変動と考えられています。
現地からの情報が少ないのが最も心配です。おそらく通信回線や設備が津波でやられたものとみられますが、各国協調しての支援が求められる状態ではないかと想像されます。被害が少ないことを祈ります。現地の映像、というのはいくつか見られますが、数がごくわずかです。火山灰で、通信が遮断されているようです。
これも現地の映像だそうですが、午前11時の時の映像だそうです。
https://twitter.com/IntelDoge/status/1482231785555742726
夜のようになっていますが、これも火山灰が空を覆っているためとのことです。
世界の歴史で、大噴火が起こした事変は数多くありますが、たとえば1783年のアイスランドの大噴火が日本では天明の大飢饉となり、ヨーロッパでも飢餓が広がってフランス革命の遠因になったとされます。
今回の噴火は、まだ計測中ですが、1991年に日本でも米不足を引き起こしたフィリピンのピナトゥボ火山の噴火には匹敵しそうです。穀物価格に影響の出る可能性は大きいのではないでしょうか。