2022/1/13

【最前線】この「デジタルスニーカー企業」が未来すぎる

Web3のブームは「カルチャー」が牽引してきた。
これまでDeFiやDappsなど、暗号通貨界隈の動きにとどまっていたのを、一気に一大ムーブメントへ引き上げたのは、ファッションやクリエーターのカルチャー勢が参入し、熱狂的なコミュニティが生まれたからだ。
8ビットのNFT作品をツイッターのプロフィールに飾るCryptoPunksから、ストリート性の高い類人猿のNFTでコミュニティ化を図るBored Ape Yacht Clubが登場し、アディダスが大々的にコラボするまでになった。
この流れが最高潮に達したのは、12月のナイキによるRTFKT買収だ。
RTFKTは、デジタルスニーカーの企業としてスタートし、ストリート性の高い3Dデザインで若者たちに大人気を博すると、NFTスニーカーへと踏み出し、今や新たなメタバース空間の構築にまで挑んでいる。
では、そもそもデジタルスニーカー、ファッションとは何なのか?そして、若者たちのWeb3カルチャーはどこへ向かうのか。
NewsPicksは、米国の最新テック事情に精通し、実際にRTFKTにも投資しているOff Topicの宮武徹郎氏に直撃し、日本ではまだあまり伝わっていないWeb3とカルチャー、そしてメタバースの最前線を語ってもらった。
INDEX
  • ①起爆剤となった「2つのサービス」
  • ②「NFT=ロレックス」の世界
  • ③「デジタル・シュプリーム」の登場
  • ④すでにグッチより大きい
  • ⑤ファンは報酬を求めるのか?

①起爆剤となった「2つのサービス」

──まずは、昨年末からWeb3がここまでバズっている流れをどう捉えていますか。
2021年は、まずNFTがバズり始めたのが1月、2月ぐらいです。
で、そのきっかけをたどっていくと、2020年にDeFi(分散型金融)がすごい流行ったことがあるのですが、DeFiは一部の人しか理解できてなかったですし、ここまでバズった要因は、やはりカルチャー要素が強いものが出てきたからだと思います。
その最初期がNBA Top Shotですね。アメリカでは元からスポーツカードのコレクタブル(収集)という概念自体は昔から人気で、それがデジタル化されたことと、さらにクレジットカードで決済ができたことが大きいですね。