[ワシントン 10日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は10日公表のブログで、新興国は米連邦準備理事会(FRB)の利上げへの備えをしなければならないとし、FRBが予想より急ピッチで利上げすれば金融市場が混乱し、資本流出や通貨下落を引き起こす可能性があると警告した。

米国については、力強い成長が続き、インフレは年内に鈍化するとの見方を示した。IMFは1月25日に世界経済見通しを発表する予定。

ブログは、十分予告された穏やかなFRBの政策引き締めの新興国への影響は非常に軽微で、資金調達コスト上昇の影響は外需で相殺されるとの見方を示した。

ただ、米国の広範な賃金インフレや供給制約の継続は物価を想定以上に押し上げ、より急速なインフレ進行観測を強め、FRBが利上げを加速させる可能性があると指摘。

米利上げ加速やパンデミック再来に起因するリスクを挙げて「新興国は経済の乱気流の可能性に備えるべきだ」とした。

「FRBの利上げ加速は金融市場を揺るがし、世界的に金融の状況を厳しくする可能性がある。このような状況は米国の需要や貿易が減速する中で起こる可能性があり、新興国の資本流出や通貨下落につながる恐れがある」と指摘。

政府や民間の債務が高水準で、外貨エクスポージャーがあり、経常収支の状況が悪化している新興国の通貨はすでに対米ドルで不安定な動きになっていると述べた。

インフレ圧力の高まりなどに見舞われている新興国は通貨下落の容認、政策金利引き上げに向け早急に行動すべきとした。

各国中央銀行には政策引き締め計画の明確かつ一貫した説明を求め、外貨建て債務の多い国はヘッジ(損失回避)策を検討すべきと述べた。

各国政府は税収の穏やかな増加や年金・補助金改革などの措置による財源拡大計画を発表することも可能とした。