2022/1/11

【職場革命】「嫌な上司の下では働かない」社員が急増中

INDEX
  • 楽園企業の隠れた実態
  • 嫌な上司への許容度が急低下
  • 強権的マネジメントで謝罪続出
  • 「自己主張」から「チームプレイ」に
  • 「小さな不満」が積もって退職
  • 職場をむしばむ「嫌なやつ」の共通点
  • 社則は「ろくでなしをなくそう」
  • 「職場いじめ」が会社を滅ぼす

楽園企業の隠れた実態

不動産フィンテック企業「ベタードットコム(Better.com)」では、豊富な従業員特典やレクリエーションが自慢だった。
従業員はZoomでゲームを楽しみ、料理教室に参加した。自宅には会社のロゴが入った木箱にテキーラやチョコレートミルクを詰めたものが送られてきた。ペロトンの自転車など、豪華景品が当たる企画もあった。
出社日にはランチが提供され、社員研修にはおかしな帽子をかぶって参加する。ベタードットコムはまさに、会社とサマーキャンプを足して2で割ったような会社だった。
入社時のオリエンテーションでは「新しい恋が始まるような興奮」を覚えたと、元社員のクリスチャン・チャップマン(41)は振り返る。特典は魅力的だったし、仕事に確かなやりがいを感じてもいた。
住宅ローン査定の研修指導者として同社に参加したチャップマンは、すぐさま会社にのめり込んだ。「LGTM!(Let's Get That Money=稼ごうぜ!)」がチームの合言葉だった。
しかし、危険な兆候が表れるまでに時間はかからなかった。