【ユニクロ】デジタル改革で生み出す、服ビジネスの「新常識」
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ファーストリテイリング(FR)のCIO(最高情報責任者)である丹原さんを取材させていただきました。「ユニクロ」「GU」「セオリー」などを世界で3500店舗を運営し、10万人超の従業員と年商2兆円を擁するグローバル企業のデジタル業務改革サービス部を統括されている方です。
いまFRは、AIも活用しながら、リアルな顧客の声やビッグデータなどの情報に基づいて商品を作り、商品を情報として発信しつつ、世界中で良い顧客体験とともに提供していく。そんな顧客中心の「情報製造小売業」を目指すべく、「有明プロジェクト」を推進しています。
デジタルを活用した働き方改革と、サプライチェーン改革、新しくて顧客に最適化された購買体験の創造の3つが柱です(だと理解しています)。
さらに、サステナビリティや循環型社会の実現に向けて、これまでの「売っておしまい」のサプライチェーンから、「売った後まで責任を持って服の価値を創造する」バリューチェーンへと、事業構造を本格的にアップデートを目指しています。
しかも、顧客の行動や要望、購買体験、社会潮流などは日々変化しています。新しいテクノロジーも次々と開発されていきます。それをいかに取捨選択し、さまざまなプロジェクトをアジャイル開発しながら、未来にわたり時代に対応できる基幹システムをウォーターフォール開発するか。しかも、日本だけでなく、グローバルで運用し、最も効果を発揮できるものを構築し、運用し、修正・改善し続けられるか。難易度はとても高いことですが、そのグランドデザインを描き、挑戦し、実践できる、経営者マインドをもったデジタル人材を強く求めていることがわかりました。
とてもわかりやすく編集していただき、いまユニクロ、ファストリがやろうとしていることを理解しやすい記事になっていると思います。ぜひお読みいただければ幸いです。国内アパレルの産業構造を塗り替えたファーストリテイリングが今挑むのは、全世界の顧客のニーズに完璧に応え、必要とされるアイテムのみを生産・販売するという、小売の究極。
「ユニクロの規模でそんなことできるのですか?」と聞けば、「矛盾との闘いです」と同社のキーマンからは本音も。それでも実現に向けて、デジタルテクノロジーを駆使した全社業務改革が数年前から進んでいます。
同社が「ゼロからの変革」を推し進める理由と、その舞台裏を取材しました。スポーサード記事ではありますがUNIQLOのことを理解できる興味深いインタビューでした。
東南アジアウォッチャー目線では、UNIQLOができたことによって、ほぼ常夏の東南アジア(ハノイの冬は寒い)でも手頃な価格で冬服を買えるようになったのは大きい。
東南アジアでのUNIQLO拡大は、折しもLCCブームを重なり、常夏の地域から冬に北東アジアへと出かけやすくなっていました。また、寒すぎるエアコン対策としても、秋冬物が簡単に入手できるのは嬉しい。
かつての東南アジアでは、まず、冬服をさがすのが大変。若干の専門店があってもかなり高く、かつ、デザインも一昔前のものや、他国での売れ残りではと思うようなものばかりでした。
UNIQLOが東南アジアに進出して、日本の冬シーズンときに冬服展示し、当時、「暑い国で売れるはずが無い」と評価していた人が少なくありませんでしたが、東南アジア歴の長い人は、エアコン対策で売れるのでは無いか、や、所得が上がり旅行熱も高まっているので冬の地域用としてそれなりに売れるのではないかと見ていた人が少数ながらいました。表面的な情報だけでなく、人々の考え方や生活様式まで含めて分析することの重要を改めて感じました。
(中の人にきいた公式見解とかではなく、ウォッチャーとして感じるところです。グローバル在庫サイクルなどの事情もあるかもしれません。)
それにしても、UNIQLOが有名になる前、中学高校時代に地元の足利市に店舗ができ、「なんだこの店珍しい名前の店は……」と思っていた頃が懐かしいものです。後に、東京で「UNIQLOってしってる?」という会話を聞いたときに、「え、あの店が」と少々衝撃を受けました。調べたわけではありませんが、初期は郊外店で都会の人はしらない存在だったのでしょうか。