[イスタンブール 3日 ロイター] - トルコ統計局が3日発表した12月の消費者物価指数(CPI)は前年比36.08%上昇で、2002年9月以来の大幅な伸びを記録した。リラ相場の急落を反映した。

前月比では13.58%上昇した。ロイターがまとめた予想は、前年比30.6%上昇、前月比9%上昇だった。

リラは昨年、44%下落。特に11月と12月は不安定な動きだった。

生産者物価指数(PPI)は前月比19.08%上昇、前年比79.89%上昇だった。

CPIの前年比上昇率は、2002年9月(37.0%)以来の高水準。その年の11月にエルドアン大統領の公正発展党(AKP)が初めて政権与党となった。

CPIを押し上げた要因は輸送価格(前年比53.66%上昇)や食品・飲料(同43.8%上昇)など。

スピン・コンサルティングは「(需要側の要因による)デマンドプルインフレの悪循環を反映しており、非常に危険だ。なぜなら中銀は価格圧力は供給制約に起因するとして、何も手を打てなかったからだ。金利を直ちに積極的に上げるべきだ。3月までにインフレ率は前年比で40─50%に達するだろう」との見方を示した。

物価高の要因であるリラ安は、中銀がエルドアン大統領の圧力を受けて大幅な利下げを実施したことに起因する。

中銀は物価高は一時的な要因が原因だとし、目先は不安定な状況が続くとの見方を示していた。昨年10月下旬に示した昨年末のインフレ率予想は18.4%だった。