「グリーンGDP」政府検討 新指標研究 経済成長に環境加味
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国内総生産 (GDP)の生産や物質に重きを置いた考え方のアンチテーゼとしての新たな指標は昔から議論されており、ブータンで最大化をはかっている国民総幸福量(GNH)などが有名です。グリーンGPDも内閣府主導で推計方法を試行錯誤、試算されてきました。
通常の商品やサービスに包含されていない環境に対して生じたコストを可視化させようという取り組みは、企業主導のものも含めて様々な方面から、最近急速に導入検討されはじめています。
それをGDPとして表現するのがよいのか、個々の商品やサービスの値札に転嫁するのがよいのか、別の場面で示すのがよいのかなどは議論があると思いますし、3400万円の予算でどこまで実施できるのかという点は気になりますが、いずれにせよ国内外のこういった動きに後押しされた検討でしょう。
今回検討している経済指標は二酸化炭素排出量を中心に置いたものですが、気候変動は環境問題の一部にとどまることから検討範囲として不十分であると思いますし、日本にとっては損になるおそれもあります。日本企業は法規制以上にモラルをもって環境負荷を極力かけない方法での生産をしているところが多いので、再生可能エネルギーの導入はまだまだかもしれませんが、その他の生産時の環境負荷を他国と比較すると、案外日本はちゃんとやっているなという見方ができる分野もあるかと思います。豊かさの指標をどう定義するかという問題もありますが、難しいのはGDPというのは国家が課税対象となる経済活動の指標であって、つまり財政力の基盤となるものです。
近代国家は国家間の争いのための枠組みなので、国民が幸福でも広い意味での防衛力を保てなくなればバラバラになってしまうんですよね。
経済の議論では、こうした外交安全保障の議論が脱けがち。
グリーンGDPつくるとどんないい事があるんでしょうね、、、、脱炭素化の状況について経済価値を測定することは、それはそれとして意義がある。しかし、グリーンGDPの新指標策定よりも、現行のGDP(国民経済計算)の精緻化や公表の早期化の方を優先すべきなのではないか。人員もGDP推計にもっと振り向けた方がいい。