アフリカに寄付の衣料品、大量廃棄されてるって知ってた? 学生と企業がタッグを組んで企画展
コメント
選択しているユーザー
注目のコメント
アフリカのいくつかの国は、古着の輸入を禁止したり、関税を上げたりしようとしています。環境問題もそうですが、地域の縫製産業の育成を阻むからです。アジアの国々は、農村からの余剰労働力が都市の縫製工場のような軽工業に吸収され、その製品を輸出することで外貨を得て、経済発展をしてきました。縫製産業はそういう成長のはずみになるには適切な産業なのですが、古着が大量に輸入されているアフリカでは、縫製産業がなかなか育ちません。
たとえばケニアやタンザニアなど東アフリカの国々は、地域で一帯となって古着輸入禁止を決めましたが、これに反対したのが米国の古着輸出の業界団体です。米政府(トランプ政権時)はこの業界のロビー活動に応じて、東アフリカの国から米国への衣料輸出に関税をかけるという報復的な措置をとりました。結果、古着輸入禁止は強行したルワンダを除き、実現されませんでした。
いまいまどうかというと、実際にほとんどの人はこうやって輸入された古着を日常的に着ているので、役に立っているといえば立っていると思います。安く買えますし。ただ、それ以上に、輸出する側の役に立っているのが現状かと思います。加えて難しいのは、古着の流通業というのはサプライチェーンも長く一大産業であり、若者や女性含めてここで収入を得ている人がたくさんいるので、輸入がなくなったらそれはそれで仕事を失う人が多くでます。長期をかけて、古着の関税を上げて、輸入量を少しずつ減らし、国内で作られる衣料の価格とのバランスをとっていくのが最善と思っています。
余談ですが、こちらではみな古着、つまり一点物の衣料を着ているので、たとえば日本で見られるような「今年の流行」がなく、思い思いのファッションをしています。おしゃれな人のファッションを見ているのは楽しい。いつか女性誌の特集によくあるような「アフリカの街角スナップ」をとりたいくらいです。古着を送ることで途上国に小児ワクチンの寄付もできるという取り組みに何度か参加していますが(ちゃんと着られる清潔なもの、まだまだ使えるランドセルなどを送っているつもりですが)、こういうニュースに触れると色々考えさせられます。
相手のことを知らずにやるといいことしたつもりがゴミを送る結果になる。寄付が本当に役に立つのかは寄付したものがどういうルートでどこにどう使われていることを知ることが本当の寄付。
こないだYouTubeで靴を買えない子供達に靴を寄付することでその地域の靴の産業を潰してしまい結果、一過性の寄付が靴を履けない人をますます増やしてしまっているという動画を見ました。
果たして衣服を送っている人は相手のことをどこまで知ってやっているのか。